障害者であること、発達障害を持つことを、過度に意識してしまう
未婚の障害者が多く、恋愛や結婚に不安を感じやすい
未婚の障害を持つ方が多いです。調査によると、発達障害(精神障害)を持つ方の未婚の割合は全体のおよそ6割とされています。その他さまざまな調査の中で、未婚者の半数以上が、「障害があることで、恋愛に影響が出ている」と感じています。
仕事以上に恋愛は正解がなく、不安が強くなりやすい。
発達障害を持つことで、あらゆる困難があります。さらに苦労するのは、仕事だけではありません。恋愛や結婚に関しても大変な思いをされていませんか?恋愛の方がさらに明確な正解がないだけに、不安を感じている方が多いです。
「発達障害」に重圧を感じ、相手から理解を得ることに強く不安を感じやすいのではないでしょうか。
発達障害を持つ方が、恋愛対象の相手にしがちなこと
「いかに好かれるか」にこだわりすぎてしまう
相手との時間や会話を楽しむ以前に、「いかに好かれるか」という目的にこだわりすぎてしまうケースがあります。
とにかく「優れている人間であろう」とする方が多いです。こちらから興味を伝えることが苦手なため、自分の良さをアピールして相手を引き付けようとしてしまいます。あなたの良さは、意識して表現するものではありません。良さを説明した時点で、相手には不自然に映ります。
また、優れている点をアピールし過ぎて、恋愛ではなく尊敬の対象になるだけという可能性もあります。こうなると、反対に距離が離れてしまいます。
どちらにしても、恋愛対象には見られにくいです。
会話のリズムを無視して、一方的になってしまう
発達障害を持つ方は、コミュニケーションが苦手なことが多いです。さらに周囲と波長を合わせることも苦手です。そのため「一方的に話してしまう」、「完全な受け身姿勢になってしまう」と極端な展開になりやすいです。
どちらも相手を疲れさせてしまいます。
会話のコンプレックスを解消するために無理をしてしまう
「自分は発達障害だから、話が下手なんだ…」と感じていませんか?苦手意識を持ちすぎることは危険です。この意識を解消しようと、話し上手を装ったり、実際に話し上手になろうとしたりする方がいます。
コミュニケーションについて学ぶことは大切なことです。しかし、相手と楽しむための会話なのに、「コンプレックスを解消するための」会話になってしまっては意味がありません。こうなれば相手は会話の中で、あなたに置いていかれた気持ちになります。
恋愛では、苦手意識から発達障害の特徴が現れやすい
発達障害を持つ方は、もともと相手に合わせて行動することが苦手です。
これが恋愛となると、苦手意識からさらに顕著に現れることが多いです。これらを防ぎ、相手と気持ち良い会話をするためには、どのようにすれば良いでしょうか。
恋愛対象の相手との会話で注意すること
相手に興味を持つ
相手はあなたの話だけではなく、あらゆる言動を総合して見ています。
相手もあなたの良さを探そうとしています。だからこそ、自分の良さよりも相手の良さを知ることが大切です。恋愛や結婚に必要なのは、相手への敬意です。恋愛においての自分の良さは、相手に探してもらうのです。
ですからあなたが恋愛相手にすることは、相手に興味を持ち、良さを探すことなのです。
質問と回答のやり取りを意識する
まず覚えておいてほしいのは、会話がうまい人が必ずしも好かれるわけではありません。「だまされるのではないか」と、そのような方に不安を持つ方も多いです。
大切なのは、
○相手が聞いてきたら、質問に答える。
○相手に質問をしたら、回答を待つ。
この基本を大切にしてください。これを意識するだけで、「話し過ぎ」「黙り過ぎ」を減らすことができます。
何があっても、普段のあなたでいることが一番良い
出会ったときにどんな振る舞いをしても、最終的には「普段のあなた」になります。
好かれるために努力して、その場はうまくいくかも知れません。逆に普段のあなたで接したことで、うまくいかないかも知れません。それでも、恋愛や結婚は「普段の二人」どうしでないと続かないことを意識していてください。
以上が恋愛相手との会話で注意することです。最後に、あなたの発達障害を打ち明けることについてお伝えします。
発達障害は伝えるべきなの?いつ言えばいいの?
障害を話すタイミングに悩みやすい
恋愛関係になれば、通院などから発達障害を持つことを伝える機会は多くなるでしょう。
相手が求めていないのにいきなり話したら、驚かれてしまいます。かといって、隠し通すことはあなたが辛くなるでしょう。そもそも、障害は隠すような悪いことではありません。あなたが辛くならないためには、やはり伝えた方がよいでしょう。
とはいえ、「障害者と知ったら嫌われるのでは」と不安になるものです。
障害を話すタイミングは、あなたを理解してもらえたとき
相手に障害を話すタイミングは、「あなたが自然に障害を話せるとき」です。
「言わなきゃいけない」と無理をして言おうとするのではありません。相手にあなたがどんな人間かを理解してもらえたときに話すことが大切です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
恋愛に正解はありません。明確なものを求めやすい、発達障害を持つ方には辛いことです。「こうすればうまくできる、っていうルールがあれば…」と悩んでいませんか?残念ながら、恋愛に絶対的なルールはありません。
しかし、障害を持たない方にも、正解はありません。恋愛に関して、人の気持ちに関しては、どんな方でも平等です。だからこそ、何があってもあなたらしくいてくださいね。
【筆者紹介】
30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。既婚。障害については交際当初に伝えている。
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