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不適切な場面で笑ってしまう悩み
笑ってはいけないとわかっているのに、自分でコントロールできない
「上司から注意されているときについ笑ってしまった」「会議中に笑いが止まらなくなった」「葬儀で焼香中に笑いがこらえきれなくなって…」こんな経験はありませんか?
「職場の人から『なんで笑ってるの?』とよく言われる」「怒られた時に笑ってしまうのが嫌で、仕事に行きたくない」こんな風に悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
この記事では怒られた時に笑ってしまうという悩みについて、その原因と具体的な解決策を探っていきます。
発達障害との関連、原因として考えられる他の病気や障害などについても述べていきます。
【大人の発達障害】職場で怒られた時に笑う理由は?改善のヒント4つ
【原因】なぜ怒られた時に笑ってしまうのか?
病気や障害の症状が原因かもしれない
性格、感情の表現、コミュニケーションスキルなどの問題ではなく、不適切な笑いの原因が病気の症状である場合もあります。
自分でコントロールできない、どうしてもつい笑ってしまう…という場合は、病気が原因となっている可能性もあります。
あてはまると思った場合は病院で受診し、医師に相談してみましょう。
発達障害が原因となる場合
発達障害が原因で相手が怒っていることがわからなかったり、真剣で緊迫したその場の空気が理解できずに笑いが出てしまっている場合があります。
また、発達障害が原因で「感情を適切な表情であらわす」ことが苦手で、感情と一致しないタイミングで笑顔の表情をつくってしまっている場合もあります。
失笑恐怖症とは?
「お葬式などの場面で笑ってしまう」などの問題を引き起こす、不適切な笑いが起きる症状を一般的に失笑恐怖症と称する場合があります。
失笑恐怖症は正式な病気の名前(診断名)ではありません。
社交不安障害など、不安障害や適応障害の症状のひとつとしてとらえられる場合もあります。
治療としては、服薬・認知行動療法などがあります。
統合失調症の症状が原因となる場合
統合失調症の症状により感情のコントロールが難しくなったり、実際には存在しないものを知覚して(幻覚を見聞きして)笑ってしまう場合もあります。
統合失調症は治療の開始が早いほど治療の結果がよくなるため、早期発見・早期治療が重要です。
統合失調症の疑いがあると感じた場合は、病院(精神科)で受診しましょう。
てんかんの発作
てんかんは脳の特定の場所が過剰に興奮することで起こる現象で、脳のどの部位が興奮するかによってさまざまな症状が現れます。
てんかんの発作の症状のひとつに、おかしくもないのに笑ってしまうが笑い発作があります。
笑い方はニヤリとするような笑顔になる、声を出して大笑いするなど、さまざまです。
笑い発作のほかにも、泣き出す、床を転げ回る、大声をあげて叫ぶなどの症状が起こる可能性があります。
その他、病気が原因の場合
おかしくない場面で笑いの発作が起きたり、睡眠中に異常な動きをしたりして受診した子供が、検査をしたら脳に腫瘍が見つかったというケースも報告されています(視床下部過誤腫)。
視床下部過誤腫が原因の笑いの発作の効果的な治療は外科治療(手術)で、投薬や訓練では直らないので注意が必要です。
また、他にもアンジェルマン症候群など、よく笑う・感情のコントロールが困難になる症状がみられる病気もあります。
病気が笑いの原因の場合、他の症状も併発する場合が多いので、体や行動に異常を感じたら受診しましょう。
【対策】解決のためにできること
重要な出来事の前に笑っておく
会議や上司との会話、葬儀や謝罪の前など、笑ってはいけない状況が事前に予定としてわかっている場合にできる対策です。
事前にトイレの個室や屋外の人目のない場所などに移動し、一人きりで思い切り笑っておくことで、笑ってはいけない場面で笑いたくなる衝動を抑えることができます。
声を出せない状況の場合は、顔の表情で笑顔をつくるだけでも効果があります。
マスクやハンカチなどで顔を覆って隠す
笑ってしまったときに、ハンカチなどで顔を覆って声を出さずに嗚咽したり、体を震わせたりすることで、他の人に笑っているとわからないようにごまかしてしまうのも対策になります。
この対策は、たとえ笑ってしまうことを我慢できなかった場合でも、状況を悪化させずにカバーすることが可能なので、練習しておいて損はありません。
感染症予防やアレルギー、風邪などを他の人にうつさないための配慮として、常時マスクを着用する人も珍しくないので、目立たず対策を行うことができます。
顔の表情が隠れるような大きめのマスクを持ち歩き、笑ってしまったら困る場面で着用できるように準備しておくと便利です。
怒ったこと・イライラした出来事について思い出す
怒りやいら立ちなど、笑い以外の強い感情に思考をシフトすることで、こみ上げる笑いを止める方法もあります。
悲しいことを思い出すのも他の感情にすり替える方法としてあるかもしれませんが、じわじわとこみ上げる悲しみよりも、突然湧き上がる、抑えられない怒りや憤慨の感情のほうが、笑いに勝つ強い勢いとスピードのある感情としてシフトしやすいでしょう。
笑いから意識をそらすテクニック
似た方法で、他の行動をして笑いから意識をそらすというものもあります。
素数を数える、100から7ずつ引いていく暗算を頭の中で行う、各都道府県の県庁所在地をリストアップするなど、さまざまな方法があるので、自分のやりやすい、慣れている方法を試してみてください。
指輪型のハンドスピナーなどの携帯できるフィジェットトイを利用し、手指を動かす感覚に集中する方法もあります。
フィジェットトイはさまざまな種類がありますが、持ち歩いて使用するためには、小さくて音の出ないものが便利で使いやすいでしょう。
参考:「フィジェット」と呼ばれる大人のストレス解消ガジェットを知っているか?(ばんか) – エキスパート – Yahoo!ニュース
自己理解を深め、コミュニケーションスキルを身につけよう
自分の強みと弱みを把握するメリット
不適切な笑いに悩む人なら「笑ってはいけない場面で笑ってしまう自分は、性格の悪い最低な人間だ」「周囲の人に不謹慎な人と思われているに違いない」などと落ち込むこともあると思います。
落ち込むこと、自分の「悪さ(弱み)」について悲しむことがあってもかまいませんが、その次の段階に進んで、弱みをカバーする方法を考えたり、弱みを気にせずに強みを生かして活躍できる環境を整えたりすることにシフトできれば、状況を改善する助けになります。
たとえば、そもそも顔を見られることのないリモートワークの環境で、仕事のコミュニケーションはメールやチャットで行うようにすれば、不適切な場面で笑っていることを職場の人に知られる機会自体がなくせるのかもしれません。
不適切な場面で笑ってしまうという自分の弱みを自覚し、自分の強みを発見し、今後どのようにすればより過ごしやすくなるのか考えてみましょう。
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まとめ
思考をポジティブな方向へシフトし、状況を改善しよう
「怒られた時、つい笑ってしまう」という経験は、あなただけの悩みではありません。
この記事では、発達障害の特性を理解し、コミュニケーションのスキルを向上させることで、職場での人間関係を円滑にし、自信を持って働くためのヒントをご紹介しました。
まずは「私は怒られた時笑ってしまうことがある」という事実を受け入れることがはじめの一歩になります。
このとき、過剰に自分を責めつづけないように注意することがポイントです。
正直で真面目な性格の方は特に自分を責めてしまう傾向がありますが、自分を責めて落ち込むことに時間や思考のリソースを奪われてしまうようでは、本末転倒です。
自分に自信を失ってしまっているときは「自分を責めることよりも対策を考えて実行することが状況改善の近道になる」と、ポジティブな方向へ考えをシフトすることを意識してみましょう。