【人事向け】テレワークのデメリットとは?企業がすべき解決法3つ

テレワークが注目されてきている

ITのイメージ

ICT(情報通信技術)を活用した、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方として「テレワーク」が注目されています。テレワークとは、電話だけでなくWeb会議ツールやチャットでのコミュニケーションなど、現代の多様な情報通信技術を駆使する働き方を指し、導入する企業が徐々に増えてきています。

政府も、2020年の東京オリンピックに向け毎年7月24日を「テレワーク・デイ」として全国の企業などに実施を呼びかけるなど、テレワークを積極的に推進する姿勢を見せています。

しかし、日本におけるテレワークは数としては増えているとはいえ、欧米など他国と比べて普及していないという実態があります。総務省が2018年5月25日に公表した「通信利用動向調査の結果」では、2580社に対するアンケートの結果、テレワークを「導入している」と答えた企業は全体の13.9%に留まっています。

参考:総務省|テレワークの推進|テレワークの意義・効果

この記事では、「企業や団体がテレワークを導入する際ののデメリット」を整理し、その解消方法をあわせてご紹介します。

テレワークのデメリットとは?企業が導入しない理由

テレワーク導入について悩んでいる管理職の男性

先述の総務省による調査では、企業がテレワークを「導入しない理由」についても明らかとなっています。以下では、企業が感じているテレワークのデメリットを3つに整理します。

デメリット①:テレワークに適した業務がない

国土交通省の「テレワーク人口実態調査」(平性29年度)に基づいて業種別にテレワークを導入している割合を見てみましょう。

(業界ごとのテレワークを導入している企業の割合)
生活関連サービス業、娯楽業 8.6%
医療、福祉業 8.4%
宿泊・飲食業 7.2%

このように、一般の消費者の方を対象とした業態ではテレワーク導入に苦しんでいます。

企業と個人での関わりのある『B to C企業』の場合、消費者の方と直接触れ合う機会が多いです。そのため、現場に人員を割く必要が出てくるのです。したがってテレワークを導入してしまうと、消費者や顧客と関わる人員が少なくなってしまうこともあるでしょう。このように業界の特徴もあり、テレワークの創出そのものに消極的な企業も多いことが問題となっています。

参考:総務省|情報通信統計データベース|テレワークの動向と課題について

デメリット②:情報漏えいの不安がある

セキュリティに関する懸念も、多くの企業から挙がっています。社内環境であれば、万が一の事案が発生した場合でも社内SEなど対応部署が駆けつけ、迅速な初動対応をおこなうことができます。
一方テレワーク環境では、社内ネットワークに繋がっていない環境では措置が限られ、迅速な対応がおこなえず悪影響が広がるリスクが高まります。
テレワーカーのITリテラシーも高いレベルが求められるため、企業にとってはテレワーク実施に二の足を踏むことが多くなっています。

デメリット③:業務上のコミュニケーションが難しい

物理的に離れた同僚とのコミュニケーションとなるため、手段が限られます。テキストベースの連絡となることで細部の認識がずれたり、相手の感情が読み取れず誤解が生じたりすることも増えるでしょう。過去には米国IBM社でコミュニケーション上の問題による「テレワーク廃止」が話題となったこともあります。

障害者雇用においても、従業員同士でコミュニケーションを取っていくことが大切です。テレワークによって障害を持つ従業員が過度な不安や孤独感を抱くリスクもあります。よってこれらを防ぐため仕組みづくりも必要でしょう。

テレワークのデメリットを解消する3つの手段

テレワークについて案内する男性

ここまで整理したテレワークのデメリットは、いずれもやり方しだいで和らげることが可能です。それぞれのデメリットに有効な解消手段について、3つご紹介します。

解消方法①:細かい切り出しでテレワークに適した業務を生み出す

テレワーカーの割合が少ない業種においても、業務を細分化していけば、テレワークと親和性のある業務を切り出すことができます。

例えば
・資料作成/データ入力
・Webデザイン/ライティング
・プログラミング
・翻訳
・リサーチ/分析/解析
など成果物が確認しやすい業務が挙げられます。

中には業種を問わない汎用的な業務もあるため、部署単位で整理・統合していくことで1人分の業務を生み出せる可能性が高まります。

解消方法②:セキュリティ事故の予防策と対応策を仕組み化する

社外環境でも利用できる、利便性と安全性を兼ね備えたセキュリティ商品を導入することも念頭に置きながら、社外秘情報はテレワーク環境に持ち込まないなど、予防策も組織内で明文化しておく必要があるでしょう。

それでも万が一の事態が起きた際に備えて、迅速な対応策を仕組み化(マニュアル化)しておくことも有効な対策となります。

第一報は誰に伝えるのか、自身でおこなうべきことは何か、など全社員が均一のレベルで実行できる手段を採り入れることで、テレワーク環境であっても社内と同等レベルの安全を確保することを目指せます。

解消方法③:顔の見えるコミュニケーションで信頼を築く

相手の顔が見えないことへの不安感を払拭するためには、顔の見えるコミュニケーション手段を用いる頻度を高めることが有効です。

入社直後からテレワーク勤務となる場合、オフィス勤務の同僚とお互いに顔と名前が一致せず、一体感あるチームワークが実現できないことが考えられます(IBM社のテレワーク廃止も、Face to Faceのコラボレーション欠如が要員といわれています)。

テレワークの良い点を保ちながら対面と変わらないコミュニケーションレベルを確保するためには、テレビ会議システムなどお互いに顔の見える手段を活用することが解決策のひとつとなるでしょう。

Web会議、ビデオ通話機能のあるツールの活用

SkypeやZoomなど、ビデオ通話機能のあるソフトが多種多様に提供されています。定型的な報告や連絡はテキスト、相談など細かいニュアンスも大切な事柄はビデオ通話、などのように性質によってコミュニケーション手段を使い分けることも重要です。

まとめ

テレワークを活用した豊かな社会へ

企業が感じるテレワークのデメリットを3点に整理し、それぞれに対する解消方法をご紹介しました。まとめると以下のようになります。

デメリット①:テレワークに適した業務がない
→解消方法:データ入力や資料作成など、細かい切り出しでテレワークに適した業務を生み出す

デメリット②:情報漏えいの不安がある
→解消方法:セキュリティ対策ソフトの導入や社内ルールの遵守で漏えいを予防しつつ、万が一の事態への対応方法も仕組み化する

デメリット③:業務上のコミュニケーションが難しい
→解消方法:テレビ会議のシステムなどを活用する。顔の見えるコミュニケーションの頻度を保つことで、テレワーク利用者の安心感が増す

工夫次第でチャンスがひろがる!

テレワークは、コスト削減や生産性の向上など、運用次第で企業に大きなメリットをもたらす勤務形態であると同時に、障害をお持ちの方にとっても新しい働き方として注目度が高まっています。

従来の働き方では自分らしさを十分に発揮できていなかった方であっても、工夫次第でこれまで以上の活躍を期待できるチャンスがあります。

障害の有無に関わらず、一人ひとりが最大限に活躍できる社会のために、ぜひ一度テレワークを検討してみてはいかがしょうか。

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