障害者枠と一般枠ってどう違うの?実習が大きなカギだった!?

障害を持つ方は、『障害者枠』でないと就職できないわけではない

障害者の働き方について調べてみる男性
この『障害者枠』についてですが、障害がある方の場合、一般的な就労形態・活動などでの求人・応募だけでは就労の機会を十分に得ることができない場合があります。そこで『障害者雇用枠』という特別な採用枠が、一般雇用枠とは異なる採用基準で、企業や公的機関に就職する道が用意されています。

これは必ずしも障害を持つ方が『障害者枠』だけで就職しなければいけない、というわけではありません。障害を持っている方も『一般枠』と『障がい者枠』と、就職方法の選択をすることができるのです。

ただし、それぞれの枠でそれぞれに、メリットとデメリットがありますのでその点に関しては以下を参考に意識して就職活動するとよいかもしれません。

参照:障害者雇用の基本の「き」/NHKハートネット

一般枠のメリット

障害者枠のメリットとデメリットについて説明する男性一般枠での就職の場合は、限定的であったり条件に縛られるということは少ないので、以下のようなメリットがあります。

キャリアアップしやすい

一般枠では、経験を積んでスキルが身についていけば、大きな仕事も任せてもらえて仕事へのやりがいも感じつつ、キャリアアップを目指せることがほとんどです。

 

職種の選択肢が多い

限定的な職種ではなく、職種の幅もとても広く専門職もたくさんありますので、様々な職種が選択可能です。

責任ある仕事が任されやすい

やはり一般的な流れとして、業務内容に習熟していくにつれて個々に責任のある仕事が任されるようになっていきます。

障害者枠よりも給与が高くなるケースが多い

一般枠では、フルタイム勤務であったり急な残業があったり、また上司になればリーダーシップも求められ、部下や仕事のマネジメント・マルチタスクな業務内容や様々なことに対応しなければなりません。それに伴って、給与は高くなっていきます。

障害者枠のメリット

障害者枠のメリットを活かして働く女性と男性

障害者として雇用される場合、就職は契約社員でスタートするケースが多いようです。ただし契約社員ではありますが、契約を打ち切られることは稀で数年後には正社員に登用されるケースが増えてきています。

そして障害者枠では、障害者であることをオープンにすることによって以下のようなメリットがあります。

配慮事項を伝え、適切な環境や仕事内容を用意してもらえる

障害がある事や「障害の種類・特性を伝える」ことで、それぞれに配慮した適切な仕事環境や仕事内容を用意して貰うことが期待できます。

また、企業によりますが職場の人々に障害についての理解を促すアナウンスや障害について認識を深めてもらえるような機会や対応を取ってもらえることがあります。さらに、同じような障害をもつ先輩や同僚を得ることができる場合もあります。

障害者枠で勤務する女性

働く時間や休みなど、勤務形態のカスタマイズを行なってもらえる場合がある

長時間勤務が難しい場合の勤務時間の加減や、通勤ラッシュの時間帯を避けた出勤など、障害の特性に配慮した勤務形態をカスタマイズしてもらえる場合があります。

参考:不調 休業 通常勤務 短時間勤務等 – 厚生労働省

参照:ワークスタイルを変えるオフィス改革の試行的取組について – 総務省

大企業に就職ができるチャンスが増える

大きな企業の障害者枠の応募は、一般枠での応募より競争率が下がるので、ランクが上の方の企業に就職できる可能性が高まります。

入社前に実習ができる

障がい者枠では企業とのマッチングとして、入社前に実習ができる・ある場合が多くあります。

実際に働きだしてからの雇う側・雇われる側の「こんなはずじゃなかった!」という行き違いや溝を最小限にするためにも、実習は有効です。実際、実習を取り入れるケースは多くみられます。

障害者枠では、就職活動中に実習ができるということが大きい

上司のサポートを受ける、障害者枠の女性

就労移行支援事業所では、就職を希望して活動している障害者と障害者の雇用をのぞむ企業との間に入り、『職場実習』の機会を設けてくれます。中でも特別支援学校等の就職活動では、社会へ踏み出す第一歩として、実習実施例が多いそうです。

実習中に評価が高かった場合は、そのまま入社という事例もある

この実習中、実習生の評価が高かった場合には、実習後の面接等が省かれそのまま入社(就職)になる場合もあります。

 

いろいろな仕事の実習を行なってみたほうがいい

人それぞれ障害の程度や特性の違いがありますよね。仕事も色々な種類や業務内容があります。

「百聞は一見に如かず」ではありませんが、実際に現場で働いてみることによって、その仕事の内容や自分と仕事とのマッチング具合が確認できるはずです。またその会社(職場)の実際の雰囲気も肌で感じることができる貴重な機会になるでしょう。

実習を行うにあたり、就労移行支援事業所をうまく活用すべき

この実習ですが、障害がある方が個人で就職活動や実習の希望を実現させるのは、その特性や手続き内容等によって何かと負担と困難も多いと思われます。

そのような場合、就労移行支援事業所やハローワークを上手に活用しましょう。特に就労移行支援事業所では実習の機会を設けてくれますので、是非相談・活用してみましょう。

多様な仕事を体験してみて、志望を固めていったほうが後悔しない

可能性というものは、視野を拡げて行動していくことにより、大きく・広く・より多くなっていきますよね。

多様な仕事を体験することによって、選択肢を増やしてからだんだんと志望を固めていければ万が一ひとつの結果が成就しなかったとしても、後悔は最小になるのではないでしょうか。そしてその過程での自身の経験は、その人だけのかけがえのない貴重なものになるのではないでしょうか。

他にも、あってはならない事ではありますが、実習助成費用の不正受給目的で中身の無い実習を実施している企業も少なからずあるそうです。実際にそのような企業に就職してしまわないためにも、現場へ足を運ぶ・自分の目で確かめる、ということは重要ではないでしょうか。

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まとめ

障害者枠で就職し希望ある未来へ

いかがでしたでしょうか。

就職において、障害者枠と一般枠ではかなり内容の違った選択にはなります。

ですが自身の特性や症状と照らし合わせながら、どちらの枠でのチャレンジが自分に合っているのか?を検討したりチャレンジしてみると良いですね。

中でも実際の企業での実習は、さらなる自信や就職への安心感をもたらしてくれる貴重な経験となるだけでなく、新たに課題や気づきを得る場合も多いので、就職活動の方向性を調整する良いきっかけになるのではないでしょうか。

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