人から反応がほしいとき使う写真
“わたし”の見たままや理想でなく “みんな”が好きそうなものを見せる意味
あなたがSNSに載せたとき友だちがいいねしてくれそうなのは2つの写真のどちらでしょうか?
1枚目は都心の人気のカフェ(チェーン店)の期間限定メニュー、2枚目は近くのスーパーで買った材料から作ったホットドッグで、どちらも同じスマートフォン(iPhone)で撮影したものです。
2枚目の撮影時にはフード専用カメラアプリ「Foodie」を使用し、雑貨店で買ったランチョンマット(20枚110円)を敷いています。
またスマートフォンで撮った写真の場合に気になりやすい画像のゆがみを抑えるために、遠くから撮影した画像をトリミングして(画像の一部を切り抜いて)います。
ほぼ無意識でも、写真を撮りSNSにアップロードして他の人の目に触れるようにするのには手間がかかっています。
自分のアクションに対して反応があるとうれしい場合が多いのではないでしょうか。
参考:【Foodie】食べ物の撮影に特化したフード専用カメラアプリ「Foodie」を公開 | ニュース | LINE株式会社
見た目の重要さの共通認識を無意識に利用しているとき
見た目より実態が重要なのは事実ではあります。
ただし多くの人が人に会う仕事をするときや仕事のための就職試験や面接・学校へ行くときなどは、いったんその考えはわきに置いて清潔感のある服装で行きます。
仕事で人に伝えるときに使う画像も目的によって見た目を調整したほうが、より望む結果が得やすくなります。
関連記事:障害者の就職活動における志望動機の書き方
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デザイン – 見た目が重要になる場合
見た目の表現力アップがもたらすメリット
20年ほど前までは、美術やデザインの勉強をしていると「そんなことは役に立たない」「ヒマだね」などとバカにされてしまうことも多い時代でした。
そのころの状況として美術品の売買や美術・デザイン関連の仕事の専門家の年齢層は今より高く、デジタルカメラやスマートフォン、CGを作成するパソコンなどの高性能な機器へ強い抵抗と批判を示す人も少なくありませんでした。
そのような人たちにとって、デジタル技術を利用したアートやデザインは、自分たちがコツコツ努力して磨いてきた技術や、それによって得たものをおびやかすと感じられたのかもしれません。
参考:「難しい言葉を使うくせに」ネットに蔓延する“現代アート嫌い”、理由は「特権意識」なのか|文春オンライン(2020年8月20日)
参考:美術館女子炎上問題、「インスタ映えはアートをないがしろにしている」と言う人の矛盾 アートとインスタ映えはすでに共存している|文春オンライン(2020/06/28)
その後、インターネットとスマートフォン、SNSが急速に普及し、ひと目見た時の印象と選んでもらえるデザインを作ること、情報を効果的に伝える力は多くの人が重要と考える状況になっています。
SNS上でのショート動画の流行で、さらにその傾向は加速していると予想されます。
参考:まるでTikTok!?新機能「LINE VOOM」とは? | マーケティングコラム | TRUE MARKETING byGMO
参考:【2021年度最新版】YouTubeのショート動画とは?メリットやコツも解説!TikTokとの違いは?|LetroStudio(レトロスタジオ)誰でも簡単に作れる動画制作ツール
コミュニケーション能力のひとつになるデザイン
コミュ力は感じの良さ・面白い話術・一緒に過ごす人を楽しませる能力だけではない
わたし(この記事を書いている筆者の私です)も「わたしはコミュ障、陰キャだから」とあきらめてしまう気持ちもわかります。
自閉スペクトラム症(ASD)があると診断をうけていて、子どものころからコミュニケーションが苦手と感じているからです。
さらに、子ども時代を一緒に過ごした家族(親やきょうだい)のほとんどが私と同じく自閉スペクトラム症の特性が強くコミュニケーションが苦手だったため、早くにコミュニケーションの重要さと自分のかかえている問題に気付くことができませんでした。
友だちや親しくなった人たちがさみしい思いをしていることに気づけず、今も人との関わりで失敗を繰り返しています。
しかし、仕事や人との関わりを通してコミュニケーションの大事さに気づき、意識して気持ちや自分の苦手なことや困っていることを伝えるよう心がけたら、仕事を続けることができて、親しい人たちも笑顔が増え、すすんで協力してくれるようになってきたと感じています。
絵を利用して、言葉と一緒に気持ちを伝える
たとえばメッセージアプリ”LINE”を親しい人同士で使う場合に、スタンプ(イラスト)をあえて使わない人は少ないのではないでしょうか?
わたしも言葉と一緒に相手の好きなキャラクターのスタンプを送って感謝や今の気持ちを補足して伝えるようにしたところ、状況や意図が伝わることが増えました。
上の画像はわたしが家族とやりとりした例です。
仕事で家を留守にしている家族にあてて移動中に「病院にいってきます」と連絡した後のやりとりです。
家族が気を使って家事を多く分担してくれたおかげで遅刻せずに病院に着けそうなので、お礼を言って、感謝を伝えるスタンプを一緒に送っています。
家族は私の帰宅時間や夕食など今後の予定を確認したいと思ったため「何時に帰ってくる予定ですか?」と質問しました。
移動中でまだ病院に到着していなかったので、あとどれくらい時間がかかるかわからない私は「わかったらすぐに連絡する」と短い言葉と「今はできないけどあとで必ず連絡します」という意図が伝わりそうなスタンプを送りました。
コミュニケーションを意識する前ならこう書いたという画面が下の画像です。
余裕のある時にもこのようなメッセージを送っていたら、相手は私が体調や機嫌が良くないのか、または何か問題が起きているのか(病院に遅刻しそうなのか)、もしかしたら嫌われていると思ってしまうかもしれません。
スタンプを意識して多用するようになってから、コミュニケーションが苦手だという人(私もそうです)が「何もしていないのに嫌われる」というのはこういうところで誤解を受けてしまう可能性もあるのかな? とも思いました。
有利な結果を導き出すための交渉の手段は「直接会って話す」だけではない
上の2つの画像やこの記事の最初のカフェの画像で、私の言いたいことが伝わったでしょうか?
わたしは人と対面したときの感じのよさにも自信がありませんし、人と目を合わせるのも苦手で、滑舌もよくありません(発達障害の人に多いのですが、私もすこし吃音気味です *1)。
仕事や人との関わりの上でコミュニケーションが重要だということに気づき、言葉や表情で表現が難しいときにあわせて画像を使うとスムーズに伝わりやすいことを実感します。
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まとめ
モラルと思いやりを大事に
「注目をひくおもしろいデザインを絵や写真を使って作れる」ことは、制作から次の制作に至るまでの数多い工程の中の1つであり、1つの要素として重要です。
いくつかの重要な要素のうちの1つではりますが、他の要素とのバランスが悪ければトラブルが起きることもあります。
たとえば絵を描く技術のレベルだけ高かったとしても、無断で人気キャラクターの画像をコピーして利益を得ようとする人は作り手への敬意やモラルがなく、最低限のルールも守れない(知らない)という要素が原因で信用を失います。
そのようなトラブルを起こせば、その後も「あ、この人は前に問題を起こした人なのか……。」と知られてしまっているため、トラブルとは直接の関係がない場面で思わぬ影響を被る可能性があります。
昨年は子どもたちの作品がNFTアートとして高額で取引されたことがニュースで報じられました。
多くの人には無名のアーティストが評価されるチャンスが増えたという喜ばしいニュースに感じられたようで話題になりました。
関連記事:【体験記事】NFTアート作成に挑戦
参考:12歳の少女がNFTアートで1億8000万円超を売り上げるまで。51作品を販売、9歳の時の絵も|BUSINESS INSIDER
参考:【NFT狂想曲】なぜ、小学3年生の夏休みの自由研究に380万円の価値がついたのか|BUSINESS INSIDER
その一方で、まだブロックチェーンや仮想通貨の知識、それらを表す英語の理解が遅れている人が多い状況です。
そのためにデザイン・絵は得意でも、他の作者に対する敬意や、人と取引するときのモラルに欠ける人たちがアートの分野の知識が少ない人を相手に詐欺同然のお金儲けをしようとしました。
参考: 「モラル」の意味とは? 「マナー」との違いも解説 (1) | マイナビニュース
参考:NFTアートの危ういところ、その対策はあるのか?【連載】NFTが起こすデジタルアートの流通革命(4)|FINDERS
ただ、技術ややり方を理解できNFTアートの販売にいち早く取り組むことができた人でも”人気のアーティストの作品をコピーしたもの”ばかり売っている人は今後後悔することになるかもしれません。
NFTの技術が作者のオリジナルであることを証明して、作者が対価を受け取ることのできるようにする技術であることが大前提であり、不正を排除するしくみは洗練されていくと考えられるからです。
デジタル技術を使わずに社会生活を送るのは難しい状況ですので、モラルに関する要素は広報活動や商取引にかかわるすべての人に欠かせない知識になりつつあります。
参考:JAPAN SDGs Action Platform | 外務省
参考:SDGs one by one – SDGs(エスディジーズ)の取り組みを楽しく学ぶメディアサイト by 相模原市
参考:今、企業を知るならCSRから | すぐわかる CSR | オムロンについて | オムロン