パニック障害を発症したら仕事できない?仕事を続けられる方法は?

仕事を続けるために、医師との二人三脚でパニック障害と向き合っていく

1)パニック障害とは【概要ポイント】

〇症状
理由なく突然起こる強い不安感や恐怖感と共に、激しい動悸や息切れ、呼吸困難や発汗などの身体的症状に襲われる「パニック発作」を繰り返してしまう。
〇パニック発作の主な精神状態
「このまま死んでしまうのではないか」
「同じ場面でまた発作が起きるのではないか」という不安を強く感じる。
〇パニック発作に伴う行動例
特定の場所(電車内など)に行くことができなくなる。
さらには外出そのものができなくなることがある。
〇パニック障害にかかりやすい特徴
真面目、責任感が強い、神経質で緊張しやすいなど
〇併発する可能性のある症状
うつ病(パニック性不安うつ病)など

筆者もパニック障害の経験があります。夜眠るときに動悸が激しくなり、「明日朝を迎えられるかな」と本気で感じたことがあります。

では、「パニック障害を発症=仕事できない」として、仕事を辞めないといけないのでしょうか?うまくパニック障害と付き合っていけば、仕事は続けられます。以降、あなたが安心して仕事を続けるために、パニック障害とうまく付き合う方法をご紹介します。

パニック障害を発症して、仕事できない状態を改善・予防する方法

【治療の基本は、医療機関などの専門的治療が基本】
パニック障害の対策として、専門的な治療が基本です。ひとりで解決しようとせず、必ず医療機関の診察を受けましょう。診察を前提としたうえで、以下の対策を考えていきましょう。

1)医療機関の診察に従い、服薬を続ける。

【薬物療法】
必ず医療機関の診察を受け、医師の指示があるまで服薬を続けましょう。症状がなくなったからといって、あなたの判断で服薬を中止することは危険です。治療は、あなたと医師との二人三脚です。副作用などで困っている場合は、都度医師に症状を伝えて、調整してもらいましょう。
【精神療法】
「いつパニックになるか分からない・・」と不安に感じていませんか?そのような場合も、医師に相談してみましょう。あなたの苦しみや訴えを受け止めて、医学的な観点で原因や対処法をアドバイスしてくれます。

関連記事:大切な人がパニック障害の発作を起こした際の、対処方法3つ

2)あなたがパニックになりやすい「くせ」を見つけて、対策を考える。

【認知行動療法】
あなたがどんなときにパニックになりやすいか、「くせ」を見つけていきましょう。

ただし想像するだけでも辛い、という方は家族や支援機関の方と相談しながら考えていきましょう。対策の事例として、筆者が体験した2件の事例をご紹介します。

【例1.混雑電車に乗るとパニックになりやすい。】
※筆者体験談(対策)

①可能な限り電車に乗らない。他の交通手段を利用する。
②どうしても電車に乗らないといけない時は、乗車方法を工夫する。
「混雑していない時間帯を選ぶ」「すぐに降りられる各駅停車の電車に乗る」など
③混雑する時間帯に乗らないといけない時は、家族の方などに同伴してもらうようお願いする。
・・・筆者は②を実行しました。各駅停車に乗っていたおかげで、パニックになってもすぐに降りて症状を解消することができました。少し休憩して、通常通り仕事を行うことができました。

【例2.夜になると、明日のことが不安になってパニックになり、眠れない】
※筆者体験談(対策)

①今、心配していることが起きるわけではないと考える。
②眠れないことでさらにパニックになるため、「眠くなるまで寝る必要はない」と考える。
③「薬を飲んだから大丈夫」と考えてみる。
④少しずつ呼吸のペースをゆっくりにしてみる。深呼吸をする。
・・・「明日も仕事だから眠らないといけない」というプレッシャー自体が、パニックの原因になっていることが多いです。そのため敢えてプレッシャーを緩和するように考えて、症状を解消しました。

関連記事:【パニック障害への認知行動療法】自分で対処する方法と注意点3つ

3)長く働くために、いったん休む。

無理を続けて体調を崩してしまうと、仕事はもとより日常生活ができない状態になります。思い切って休むことも方法の一つです。もし心身に疲れがあって、不安を感じている場合は早めに休んでリスタートをする判断も、仕事を続けるための大切な方法です。

パニック障害と仕事との両立方法に悩んでいたら、就労移行支援事業所に相談してみよう

パニック障害とうまく付き合い、仕事を継続するための方法を紹介致しました。しかしひとりでこれを実行するのは大変なことです。もし、自分では対策が思いつかない・・という方は就労移行支援事業所に相談してみましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

パニック障害は経験したことない方には理解しにくい、辛い症状です。すぐに解消できる問題ではありません。しかし、地道に治療や対策を続けていれば、必ず治ります。この記事であなたの不安に寄り添い、少しでも症状を解消するきっかけになれれば幸いです。

(筆者紹介)


30代男性。大人になってから発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)と診断されている。

公務員として10年間勤務、うつ病を経験し民間企業の障害者枠の事務職として4年間勤務。民間企業を退職する際、「『辞めたい』という伝え方が分からない」「どこまで仕事を引き継げばよいのか分からない」などの理由から不安になり、動悸・不整脈などパニック障害の症状を体験。民間企業を退社後、就労移行支援に週5日、一年間通所してトレーニングを続けた。就活の結果、職種を変え、強みを生かせる就職が実現した。