NFTアートとは?
NFTアートとは?
NFTとは”Non-Fungible Token” = 交換不可能な「トークン」の略です。
「トークン」は日本ではなじみのない言葉ですが、「代用貨幣」を指す言葉です。近代では鉄道などの交通機関で乗車券(切符)代わりに使われたものが有名です。
参考:token in Exonumia Tokens | eBay (オークションサイト・英語)
この場合では乗車用トークンの場合でいう、「貨幣と同等に価値あるもの」としての「デジタル資産」を指す言葉です。
このNFTの技術でニセ物やコピーではない「正真正銘、作者の手による本物の作品、オリジナル」であることの証明書をつけたデジタルデータのことをNFTアートと呼んでいます。
話題になっている理由
なぜそれほど話題になっているのでしょうか?
それは、既存の権威ある芸術の業界での知名度や過去の実績のない新規参入者がNFTによって大きな対価を得たケースがニュースになったためでしょう。
とくに若い作者のアート作品が驚くほどの高値で売れたケースはメディアにも大きく取り上げられました。
参考:12歳の少女がNFTアートで1億8000万円超を売り上げるまで。51作品を販売、9歳の時の絵も|BUSINESS INSIDER
参考:【NFT狂想曲】なぜ、小学3年生の夏休みの自由研究に380万円の価値がついたのか|BUSINESS INSIDER
NFTアートの作り方
まずはコンテンツ(アート)の作成から
NFTアート化できるデータは、流通量の多い大手NFTマーケットプレイスである「Opensea」でサポートされているファイルの種類は、100 MB以下の画像(動画)、音声、3Dモデルです。
ファイルの拡張子でいうと「JPG, PNG, GIF, SVG, MP4, WEBM, MP3, WAV, OGG, GLB, GLTF」ですね。
絵を出品したい場合は最終的にデータのファイルの拡張子が「JPG, PNG, GIF(SVG)」になるよう、画像ファイルを作成すればよいということです。
絵のテーマを決める
「シンプルで愛らしいキャラクター」が多くの人に受け入れられやすいことを考慮し、バリエーションを作成して「複数欲しくなる」コレクター性を持たせるトレンドのようなので、
「Salad公式のペンギンのキャラクターを、いろいろな職業(服装)で」というテーマで複数の画像を作成することにしました。
実際に絵を描く
iPadで絵を描く
最終的にデータのファイル形式が「JPG, PNG, GIF」の画像であればよいということは、そこまでの過程は問われません。Windowsアクセサリのペイントで作成することも可能です。
今回は手軽に絵を描くことのできるiPad向けのアプリ「Procreate(プロクリエイト)」を利用して絵を描くことにしました。
アプリ(スマートフォン、タブレット)での作画をおすすめする理由
「基本的に保存のし忘れがない」ことが、アプリの使いやすさと並ぶ最大の理由です。
スマートフォンまたはタブレットで絵を描いた人ならわかると思いますが、よほどの不幸が重ならなければ画像の保存のし忘れはまず起こりません。
「保存したいファイルに誤って上書きしてしまう」ことには注意が必要ですが、こちらは「保存のし忘れ」と異なり、取り返しのつかない事態にはなりにくいでしょう。
Procreate(プロクリエイト)をおすすめする理由
無料のアプリ(メディバンペイント、アイビスペイント)も問題ありませんが、
個人的におすすめなのはiPad専用アプリのProcreate(プロクリエイト)です。
アナログ画材のような表現を可能にする機能に優れており直観的な操作が可能なため、アナログの画材に慣れている人、図工や美術が好き・得意だった人なら、すぐに使い方を理解できて、慣れた間隔のもとでよい作品が作れるのではないかと思います。
参考:アイビスペイント – お絵かきアプリ
参考:メディバンペイント(MediBang Paint)|無料のイラスト・マンガ制作ツール
参考:Procreate® – スケッチ、ペイント、そして創造|最も強力で直感的なデジタルイラストレーションアプリ
作画の工程
ベースとなる絵を作成する
キャラクターの絵のバリエーションを複数作成することに決めましたので、まずはベースとなる画像を作成します。
キャラクターをよく観察して特徴を把握します。
このペンギンのどのような特徴がわかるでしょうか?
5点ほど考えてみてください。
一般的な「キャラクター」「ペンギン」として考えた際に、特に個性として際立っている部分を考えましょう。
考えつきましたか?
似せて描くのに重要なところは下記のような特徴です。
- 1. 細長い楕円のシルエット(頭の部分がとがり気味)
- 2. くちばしが細長い
- 3. デフォルメキャラクターにしては目が小さい
- 4. 目が白抜きで描かれている
- 5. 上向きのまつ毛がある
キャラクターを描く際には目の特徴が重要です。
また、似せるためには色を同じにすることも重要です。
おおまかな形をとります。
新規レイヤーを作成することで、下描きの線の上に描くことができます。
不要になった下描きのレイヤーは非表示にするか消去しましょう。
色をつけます。スポイトツールで元の画像から色を取得します。
輪郭線に色を塗ります。
輪郭線のレイヤーの上に新規レイヤーを作成し、レイヤーの設定から「マスクをクリップ」を選択すると直下のレイヤーで描画されている部分の上だけに描くことができるので、明るい部分や暗い部分を描き足します。
レイヤーの透明度を少し上げると自然な感じになるので、バランスを見て調整しましょう。
色をつけた部分の輪郭を調整します(はみ出した部分を作る)。
アナログ風の雰囲気を演出するために、色の境界の端にはみ出した部分や欠けた部分を作りましょう。
アナログ画材風のブラシを活用することで自然な感じになります。
キャラクターと背景との境界線を描きます。
新規レイヤーを作成、選択ツールと塗りつぶしツールでキャラクターの描かれている部分全体を白く塗りつぶし、変形ツール(*均一…縦横比を保った状態で画像を拡大・縮小します。)でキャラクターより微妙に大きいサイズに拡大します。
必要に応じてレイヤーの透明度も調整するとよいでしょう。
参考:選択 > 自動|インターフェイス – Procreate® ハンドブック
参考:変形 > 均一|インターフェイス – Procreate® ハンドブック
作成途中で、他の人に意見を聞ける場合は、できるだけ聞いてみると良いです。
ここで意見を聞いたら「まつ毛の位置がもっと上がよい」とアドバイスをもらったので、調整します。
「首かざりもあったほうがいい」とのことでしたので、首かざりを描きます。
一旦完成とします。
画像のバリエーションを作成する
はじめに決めたとおり、画像のバリエーションを作成します。画像のバリエーションを豊富に用意すると、販売成果が上がりやすいようです。
Procreate タイムラプス動画の機能
Procreateの機能の一つに、画像の制作過程を動画で観ることができるという点があります。
今回のバリエーション制作の過程を記録していますので、よろしければぜひご覧ください。
今後、成果の報告記事も投稿できたらと考えておりますので、ぜひご覧くだされば幸いです。
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まとめ
コンテンツの内容は重要
いくら流行のものでも、質が良くなければ買ってもらうのは難しいでしょう。
そのためにシンプルな絵のクオリティを上げるヒントをご提案しましたが、いかがでしたか?
特にデジタルで手描き風の絵を描く際のポイントに絞って記事を書いていますので、ぜひご参考になさってください。
物体が手元にないから余計に「欲しくなる」工夫やトレンドも重要になってくる
販売の対象がデジタルデータで、手元に物が残るわけではないことも考慮しましょう。
アプリ・ゲームのデータ(キャラクター、ダウンロードコンテンツなど)に課金したことがある方は分かると思いますが「特別な感じ」や「欲しくなるような演出、工夫」「今しか手に入らないというトレンド感」が重要になってきます。
とにかく試してみる・挑戦すること
特に発達障害(ADHDなど)で軽率な行動を注意されがちな方に伝えたいことで、決して軽く考えないでいただきたいことがあります。
「新しいことに挑戦できること」は長所です。
挑戦しない人に比べて機会を獲得できることに、どうか自信や希望を持ってください。
次回「NFT販売プロセスについて(Opensea登録など)」に続きます
この次の記事では販売に向けた準備やその後のプロセスをご紹介します。