【発達障害】吃音のある人の日常生活で抱えやすい悩み

吃音とは

苦しい吃音

吃音の症状

吃音は身体的な症状がないのにスムーズに話すことができない症状です。

たとえば下記のような言い方になります。

単語や音の一部を繰り返す→「ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、ぼくは…」

単語の一部を引き延ばす→「ぼーーーーーくは…」

単語の出始めに詰まる、言葉を出せずに間があいてしまう→「…………っぼくは…」

就学前にみられる吃音は数年の間に治ることが多いので、様子を見る対応になりがちですが、治らない場合に適切に介入できるようにすることが重要です。

吃音の原因

吃音の原因は本人の努力不足や親の育て方の問題ではありません。

家族や本人をむやみに責めないようにしましょう。

また、吃音が出た時にからかったり、指摘したり、矯正したりするのは、吃音を悪いことであると誤った印象を与えたり、かえって吃音を悪化させる場合があります。

その他の発達障害と併発する

吃音とADHDなどその他の発達障害や、知的障害などを併発するケースもあります。

そのような場合は早期に療育を開始する必要があるので、医療機関で専門家に相談しましょう。

参考:吃音、チック症、読み書き障害、不器用 の特性に気づく「チェックリスト … – 厚生労働省

吃音のある人の困りごと

相談する人

指摘されたりからかわれることが負担になる

吃音を指摘されたりからかわれたりすることで、吃音にマイナスのイメージを持つようになると吃音の症状自体が悪化し、社会参加に消極的になるなどの悪影響が起きる場合があります。

学校で教員や他の生徒に吃音をマネされたり、いじめられたりすると、人付き合いやコミュニケーションを避けるようになる、不登校などの二次的な問題につながりかねません。

吃音の症状が出ても指摘せず、遮らずにゆったりした姿勢で聞いてもらえることが重要になります。

吃音をからったり、責めたりしないように周囲に協力をお願いしましょう。

予期不安

以前吃音したのと同じような状況で再度吃音が出るのではないかと不安になり、会話の機会やコミュニケーションを避けるようになることが二次的な問題になります。

成人で吃音のある人はコミュニケーションのトラブルの経験から、自身の吃音について複雑な思いを抱いている場合も多いです。

二次的な問題を避け、生活の質を向上させられるような環境を作ることが大切です。

参考: 吃音は話す時のタイミングが合わない障害。「どもる権利」があります|「発達障害を知ろう⑧」吃音ドクター・菊池良和先生が講演しました | ココハレ – 高知の子育て応援ウェブメディア

吃音のある人が受けられる相談や支援

医師

障害者手帳の取得と利用

小児期からの吃音であれば医師の診断によっては精神障害者保健福祉手帳の取得が可能です。

手帳を取得すれば、就労支援や福祉サービスが利用できます。

言語聴覚士による訓練・リハビリ

吃音の治療としては、発達障害者支援センターや病院で言語聴覚士に指導を受けるのが一般的です。

話し方を学ぶ途中である幼児期から専門家のサポートを受けるのが望ましいです。

成人の場合は楽に話せるテクニックを学んだり、二次的な行動をとりのぞき、恐怖や不安を軽減するための指導を行います。

参考:国立障害者リハビリテーションセンター研究所感覚機能系障害研究部 吃音について

自助グループ

当事者が吃音について学んで考えたり、問題解決に取り組んだり、吃音についての啓発活動を行ったりする自助グループがあります。

自助グループに参加して共通の悩みや問題について相談したり、解決方法を一緒に考えたりすることができるので、悩みが軽減し、日常生活が充実したものにできる人もいるようです。

同じ悩みを持つ人の状況を知るだけでも気持ちが楽になり、自分も頑張ろうと思えるかもしれません。

参考:吃音(どもり)って何?―多くの皆様に知っていただきたいこと―|日本医療研究開発機構(AMED)研究「発達性吃音の最新治療法の開発と実践に基づいたガイドライン作成」研究班
参考:吃音とは – うぃーすたプロジェクト:吃音のある若者の自助団体

合理的配慮

障害者雇用において、障害のある人から障害によるバリアを取り除くために必要な対応があると伝えられた時、企業は負担が重すぎない範囲で対応するよう障害者差別解消法で定められています。

このような対応を合理的配慮といいます。

テレフォンオペレーターが電話応対を避けるなど、職種に必要不可欠な業務を避けるように配慮するのは難しいかもしれませんが、社外の人と話すことがメインの業務ではない職種などでは工夫の余地があるかもしれません。

企業(上司)や支援者と相談して、吃音を気にしないで働ける環境に近づけるよう試行してみるのもよいでしょう。

参考:「合理的配慮」を知っていますか|厚生労働省

仕事・働き方に悩んでいたら。『Salad』が強みを活かす就職のサポートをします


自分の強みを仕事にできる求人サイト

ノウドー

強みの活かし方を知るための情報サイト

Salad

 

ができること

新しい働き方を知りたい!

今すぐ働きたい!

あなたの強みを活かす働き方を。

あなたの「好き」を『伸ばす・活かす』サポートをいたします。
でもそれはあくまでサポート。
「好きなことならがんばれる」というあなた自身の熱意を
求めている企業をみつけませんか。

まとめ

テレワーク

吃音を気にしない働き方を模索する

吃音を治すという観点からだけでなく、吃音があってもよりよく生活できるサポートがあれば、二次的な問題が防止され、生活の質が向上します。

職場で吃音の出やすい場面を避けにくい場合や、吃音の症状が気になってしまい、就職に前向きになれない場合は働き方を変えるのも一つの手です。

テレワーク(在宅勤務)の場合、口頭でのコミュニケーションの代わりにメールやチャットなどでのやりとりをメインにして仕事をすることもできます。

苦手にフォーカスせず、できることややりたいことで自分の強みを生かして企業の課題解決に貢献するカスタマイズ就業で働いてみませんか?

カスタマイズ就業について詳しくはこちらの関連記事もご覧ください。

関連記事:【発達障害を持つ方の就職】あなたもできる「カスタマイズ就業」とは

障害のある方向けのIT・Web系の非公開求人情報や、IT・Web系の技術を学べる就労移行支援事業所の検索ページなども役立てていただけると幸いです。

お問い合わせやご意見はこちらからどうぞ。お待ちしています。

参考:各障害の定義 | 国立障害者リハビリテーションセンター

【サラダ編集部公式SNS】TwitterInstagram

この記事をシェアしましょう!