発達障害の特性上、職場での適応に苦しみやすい
疲れやすいのは、「過剰適応」かも?
「過剰適応」とは、
〇無理を強いてまで、周囲に合わせようとしてしまう。
〇他者に認められよう、良い評価をされようと努力しすぎてしまう。
(評価されるための努力になってしまう)
ことをいいます。
発達障害を持つ方は、周囲との感覚のずれに直面しやすいです。この「ずれ」をどうにか解決しようと、無理をしていませんか?
もし普段の生活や仕事の中で「最近疲れやすいな」と感じたら、それは過剰適応かも知れません。
参考:発達障害|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省
参考:月照庵クリニック -承認欲求と過剰適応-
過剰適応は、二次障害を招く可能性がある
周囲に同調しようとすることは、対人関係のうえで大切なことです。しかし、無理をしてまで自分を抑え込むことを続けていると、うつ病やパニック障害などの二次障害を招くおそれがあります。
これでは、あなたが辛い思いをしてしまいます。「みんなのために頑張ったのに・・だめだった」という記憶として残るので、復帰も難しくなります。
今回は、最近疲れやすいな・・と感じる方のために、
〇過剰適応になりやすい方の特徴
〇発達障害を持つ方が過剰適応になる原因
〇過剰を適応を防ぐ方法
をご紹介します。
「過剰適応」で疲れやすい、発達障害を持つ方の特徴
まず、発達障害を持つ方で、過剰適応になりやすい方の特徴はこちらです。
〇責任感が強く我慢強い
〇自分に自信がない
〇発達障害の知識に詳しい
心当たりはありませんか?この特徴をよく覚えておいてください。
次に、このような特徴を持った方が過剰適応になりやすい原因をご紹介します。
発達障害を持つ方が、過剰適応で疲れやすい原因
1)責任感によって、過度に自分にプレッシャーをかけてしまう。
【現状に適応しようとし過ぎてしまう】
「こんなことでできないなんて情けない!もっと努力しなければだめだ!」など、自分を追い込んでいませんか?
「こんなに苦しい思いをして頑張っているのに・・」とストレスを感じていたら、過剰適応かも知れません。
「追い込んでも目標達成できない。達成できないからさらに追い込む」という悪循環になってしまい、体調を崩してしまいます。
2)自分に自信がなく、周囲の顔色をうかがい過ぎてしまう
【周囲に適応しようとし過ぎてしまう】
「今言ったこと大丈夫だったかな・・・?」と相手と会話するたびに「今のは正解か、不正解だったのか」を考えていませんか?このように自信がなく、傷つかないために周囲に認めてもらおうとすると疲れます。
このような場合は、過剰適応かも知れません。さらに、相手にもあなたの依存性が伝わって疲れさせてしまう可能性があります。
3)発達障害の知識に詳しすぎて、すべて対処しようとしてしまう
【発達障害の特性に適応しようとし過ぎてしまう】
「発達障害の特性に詳しいなら、良いことでは?」と感じた方もいるかも知れません。
確かに障害の特性の中で、本人が困難に感じていることを対処することは重要です。しかし、発達障害の特性全てに対処していたら、疲れてしまいます。
自分の「個性の穴埋め作業」ほど、ストレスになることはありません。
4)周囲に適応できていて、疲れに気付いていない
【ストレスに適応しようとし過ぎてしまう】
周囲に適応しようとしていてもうまくいかない場合は気付きやすいです。しかし、過剰に適応することで周囲とうまく関われていた場合は危険です。なかなか疲労に気付きにくいからです。
ふとしたはずみで疲労を自覚したときに、急激に体調が悪化する危険性があります。適応しようすることは大切です。しかし、度を越えてしまうとこのような危険性があります。
それでは、このような事態を防ぐためには、どうすればよいのでしょうか。
【大人の発達障害】職場で疲れやすいときの対処法
1)目標達成するための手段を見直してみる
【現状に適応しようとし過ぎてしまうことへの対処】
過剰適応することで、目標を達成できることは少ないです。その理由は、「目標を達成する」ことに注目しているのではなく、「どれだけ頑張るか(=追い込むか)」に注目していることが多いからです。
そのため、本来の目標を達成するための努力とずれています。
今一度、本来の目標を見直してみましょう。追い込むことなく目標を達成できる方法が見つかるかもしれません。
2)必要以上に相手の心情を想像しない
【周囲に適応しようとし過ぎてしまうことへの対処】
周囲に合わせすぎて疲れやすい方は、相手の心情を想像しすぎることが多いです。
相手の表情や言葉などをヒントに、とことん心情を予想してしまいます。確かに自分のとった行動が、相手にとって「正解かどうか」を確認したいことはあります。
しかし正解かどうかは、どれだけ想像しても分かりません。ですから相手の心情を想像しすぎないようにしましょう。
ひとつ気持ちが楽になるヒントをお伝えするならば、あなたの行動が「正解」でも不満に思われることはあります。反対に、「不正解」でも好感を持ってくれるケースもあります。時期が経て相手の心情が変わることもあります。
それだけ相手の心情を当てることは、難しいのです。ですから肩の力を抜いて接しても、問題はありません。
3)あなたの特性の活かし方を考える
【発達障害の特性に、適応しようとし過ぎてしまうことへの対処】
発達障害を持っていても、持っていない場合でも、同じように個性があります。仮に全ての欠点を埋められたとしましょう。職場で活躍できるかといいますと、そのケースは少ないです。
その理由は、それだけでは「活かし方に触れていない」からです。そのため、自分を活かす方法を見つけましょう。また、そのような環境を自分で選んでいくこスキルも大切です。
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4)疲れのサインを素直に受け止める
【ストレスに適応しようとし過ぎてしまうことへの対処】
どんなにうまく合わせられていても、あなたが疲れて体調を崩してしまっては意味がありません。
まずはストレスを感じている自分を受け入れてあげましょう。受け入れることで、早めに疲れのサインをキャッチできるようになります。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。発達障害を持ちながら職場で頑張っている方は多いです。特性上、どうしても周囲との感覚のずれを感じてしまいやすいです。
しかし、適応することばかり意識して、あなた自身を大切にしていないと、あなたが本当に大切にしている方たちが離れていきます。周囲の方と、そこまで「同じ」になる必要はありません。「違い」があることであなたが活きることもあります。
職場で辛いことも多いですが、何よりあなたの心身を大切にしていきましょう。