『自律神経失調症』とはどんな症状?改善方法やうつ病との違いを紹介

自律神経失調症とはどんな病気?

自律神経失調症により体調不良になる女性

自律神経失調症とは

自律神経失調症』は、自律神経が体質や精神的ストレスによって正常に機能しないことによって起こります。病名ではなく、さまざまな症状の総称です。

この自律神経とは、「交感神経」と「副交感神経」の2つに分かれている、心身のコントロールをする働きがあります。交感神経は、身体を活発に動かす「アクセル」、副交感神経は身体を休める「ブレーキ」の働きがあります。日中活動するときは交感神経が、夜眠る前には、副交感神経の働きが強くなります。これらが互いにバランスを取りながら体を調節しています。ストレスなどにより2つの神経のバランスが崩れると、自律神経失調症になります。

参考:自律神経失調症を詳しく知りたい方へ(症状・治療法・注意点)|心療内科 ひだまりこころクリニック(津島市,稲沢市,清須市)
参考:自律神経を知ろう! – 北林医院分院(千葉県・船橋市)|精神科、心療内科

自律神経失調症の主な症状

自律神経失調症の主な症状は以下の通りです。

【体に起こる症状】
〇めまい、だるさや立ちくらみを感じる
〇不眠、疲れがとれない
〇頭痛、動悸や息切れがある
〇下痢や便秘、冷えなど

【心に起こる症状】
〇情緒不安定、イライラや不安感、うつなどの症状

参考:自律神経失調症 | e-ヘルスネット 情報提供 – 厚生労働省

このような症状が起きる自律神経失調症は、主に4つの種類に分けられます。次は、自律神経失調症の種類についてご紹介します。

自律神経失調症の種類

症状や事例について説明をする男性

本態性自律神経失調症

生まれ持った体質に原因があることが多いです。自律神経の調節が乱れやすい体質の方に多くみられます。虚弱体質や低血圧の方に多いです。

病院で検査をしても異状はなく、ストレスが関係しているケースが少ないです。改善の方法として、食事や睡眠などの生活習慣を見直すことで改善されます。

神経症型自律神経失調症

ストレスなど、心理的な影響が強いことが特徴です。もともと体調変化にとても敏感で、少しでもストレスを感じたら体調を崩してしまい方に多いです。回復には、精神を安定させることが必要になります。

心身症型自律神経失調症

日常生活のストレスが原因です。だるさと不安感など、心身ともに症状が現れます。自律神経失調症の中ではいちばん多くみられる症状です。まじめで几帳面、責任感の強い性格の人がなりやすいです。

抑うつ型自律神経失調症

心身症型自律神経失調症が進行した形態です。やる気が起きない、気分が落ち込むなどいわゆる「うつ症状」が見られます。不眠や食欲低下なども現れ、不快な症状に長期間苦しむ方が多いです。几帳面、完璧主義な方が陥りやすい症状です。

以上が自律神経失調症の種類です。

下記の関連記事も確認しながら、あなたの体調を確認してみてください。まだ病院にかかっていない方は、いちど病院に行きましょう。

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このような症状に苦しんでいませんか?以降、自律神経失調症の改善方法についてご紹介します。

自律神経失調症の改善方法

アドバイスしている医師(男性)

1)薬物療法

医療機関から処方された薬を服用し、回復させる方法です。薬の種類としては、
〇自律神経失調製剤・・・自律神経中枢に作用。副作用が少ないが、精神ストレスが関与している場合は効果が少ない。
〇抗不安剤(精神安定剤)・・・自律神経の緊張を緩和させ、不安や緊張を和らげる作用がある。副作用として眠気やめまい、脱力感などがある。
〇その他ビタミン剤、ホルモン剤
などがあります。

参考:自律神経調整薬の解説|日経メディカル処方薬事典

2)心理療法

カウンセリングなどで精神的ストレスを和らげる方法です。

3)理学療法

マッサージや整体、鍼(はり)灸などで体をほぐす方法です。

4)生活習慣や認知の改善

生活改善や考え方のくせを改善する方法です。不規則な生活や食生活を改善することで、症状の緩和を図ります。

5)その他

音楽療法やアロマテラピーなど、五感に働きかける方法もあります。

【迷ったら精神科や心療内科へ!】「うつ」と自律神経失調症の違い

教える講師のイメージ

うつ病は精神疾患。自律神経失調症は体の状態を指す

うつ病は、精神的ストレスなどの心理的要因からなる精神疾患です。

一方自律神経失調症は生活習慣やホルモンの乱れなど、身体的なものが原因であることもあります。さらに「病名」ではなく、体の状態を指します。

うつ病と症状が似ているため、勘違いしやすい

しかし先ほど紹介したように、自律神経失調症は精神的な症状もみられます。そのため、うつ病と症状が似ている場合があります。内科などの一般治療科で自律神経失調症と診断され、服薬しても症状が改善されない場合はうつ病の可能性があります。

こちらの記事「仕事を上手に休む方法【精神障害を持つ方が仕事を長く続けるヒント】」を参考にしていただき、心当たりがありましたら、精神科や心療内科などの診察を受けましょう。あなたの心身の健康がいちばん大切です。

参考:うつ病|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省
参考:うつ病|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

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まとめ

仕事に意欲を見せる女性

いかがでしたでしょうか。

過去と比較して、精神科や心療内科が身近になりました。それでも初めての方は内科などの一般治療科にかかるのではないでしょうか。もし職場でのストレスで体調を崩していたら、より確実な治療を受けるために、いちど精神科や心療内科などの診察も受けることをおすすめします。

【筆者紹介】
Salad編集部員。1980年生まれの男性。広汎性発達障害などの診断を受ける。うつ病を発症した際、はじめは一般治療科にかかり「自律神経失調症」の診断を受けた。しかし、薬を服用しても回復が見られないため、精神科にかかったところ、うつ病と診断されている。現在うつは寛解し、職場復帰をしている。

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