自己肯定感の低さに悩んでいる
自己肯定感とは
自己肯定感とは、ありのままの自分を肯定できる感情です。「自分はこのままで良いんだ」と意識していくことで、生活の中で様々な場面に影響してくると考えられています。
自己肯定感の低さに悩んでいる
実は筆者自身、とても自己肯定感が低いことで長く悩んでいます。昨年に結婚するまでは、常に罪悪感を抱えながら生活していたほどです。
自己肯定感が低いことで自他ともに悪影響を及ぼすこと、実際に支障をきたしていると感じる事態を多く経験しているにも関わらず、未だに自己肯定感を高めることに苦労しています。
そこで、筆者がなぜ自己肯定感が高まらないのか原因を考えることにしました。
【体験談】自己肯定感の低さの原因
「過去」が自己否定の根拠になっている
筆者は子供の頃に、クラスメイトはもちろん生徒の親や先生からも嫌がらせを受けたことがあります。
・幼稚園から中学まで何らかの嫌がらせが続いたこと
・子供のみならず良識を持つ(はずの)大人からも否定されたこと
これらの事情から「自分は恨まれるべき人間」という意識がついて回るようになりました。以降どこかに「罪悪感」を持って生きる形になったのです。
周囲はもちろん自分に罪を課していませんから、すれ違いを多く起こしていました。
発達障害を持つこと
筆者は発達障害のひとつ、ASD(自閉症スペクトラム)を持っています。これに関してはメリットも自覚していますから、マイナスに感じているだけではありません。発達障害だからこそ得られる感性も知っているからです。
しかし、コミュニケーションで自分の意思が相手にうまく伝わらなかったり、反対に相手の意図がうまく汲み取れなかったりすると「自分はASDだから…」と自己否定に向いてしまうことがあります。
プラス面よりマイナス面が表面化していると、つい「何もかもダメな人間」と判断してしまうのです。
コンプレックスに関わると自己否定をしやすい
筆者は「学歴がない」コンプレックスに悩んでいます。決して大学まで出ているから頭がいいとは限らないと頭では分かっていても、
・過去の職場に、大卒の方が優先して出世しやすいシステムがあった
・自分がどう頑張っても理解できない専門用語などを、大卒の方が簡単に理解する場面を見た
このような体験から「頭が悪い自分はダメな人間」という感覚になることがあります。今でも四年制大学生らしき人を見掛けただけで具合が悪くなることがあるほどです。
参考:自己肯定感が低すぎてつらい人のための処方箋 | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
ASDの「記憶力」も関係している
このような「原因」から自己肯定感が高まりにくくなっています。
また、ASDの特徴で、記憶力が高いケースがあります。筆者も例に漏れず、今でも幼稚園時代のことを細かく覚えているほどです。このASDの特性から
・過去の体験が、自己否定の明確な根拠になっている
・「自分の意思」という曖昧な基準を信用できず、自己否定を解消できない
このような困難を感じているのです。
とはいえ、いつまでもネガティブなままでは、豊かな生活どころか健康的な生活も望めません。そのため、自己肯定感を高めるための工夫として様々な取り組みに挑戦しています。
参考:「自己肯定感」が低い人に現れる”残念な症状” | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
自己肯定感を高めるために取り組んでいる習慣
過去への執着を断ち切る機会を設けた
まず、自己肯定感の低さの大きな原因、「過去への執着」を断ち切るために取り組んだことがあります。
筆者の場合、神社にお参りに行くことをきっかけにして過去への執着を断ち切りました。
その神社は、何かを捨てることを引き換えに願いを叶えるという神社で、過去に有名な俳優がお参りしたことでも知られています。
筆者は、自分の目標を達成する願いを叶える引き換えに、過去を捨てると誓ったのです。
こうして神社にお参りに行ったことが直接改善につながったかどうかはわかりません。しかし「過去への意識を将来に向けるようになった」ぶん、悩みも建設的なものになったのは確かです。
同じ障害を持つ方の活躍や考えを知った
筆者は同じASDなどの障害を持ちながら、自分を活かして活躍している方と積極的にコミュニケーションを取り、考えや生き方などを聞くようにしました。
同じ、または近いと感じる立場の方を多く体感することで「自分もこのままで良いのかな」と意識を向けるようにしています。
関連記事:モデリングとは。セルフエフィカシーを高めるきっかけにつながる!
自分の経験や目標を見直す
コンプレックスと向き合う方法として、自分のこれまでにしてきたことや目標を見直すようにしています。
これはなぜかと言うと、コンプレックスを感じるときは「他人への意識が過剰で、自分への意識が薄くなっている」ことに気づいたからです。これによって、今起きている事実を正確に捉えられなくなる事態を起こしていました。
そのため、自分の経験や目標を常に手帳に書き、見直すことで調整するよう心掛けています。
自己効力感については?
自己肯定感とは別に、自己効力感もある
自己肯定感とは別に、「自己効力感」というものもあります。(詳しくはこちらの記事を参考にしてください)
両者をバランスよく高めることで、仕事や私生活をスムーズに進められると考えられています。
取り組みや努力は認められるが、自分を褒められない
筆者の場合、自己効力感は高めです。取り組んだことや努力に関して「こうすれば達成する」というイメージはしやすいと感じています。
しかし、そこで得た結果も「ダメな人間なのだから、今回の結果も偶然・一時的なものだろう」と受け取ってしまうことがあります。
このような事態でストレスを溜めないためにも、自己肯定感の向上に関しても取り組みを進めているのです。
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おわりに
いかがでしたでしょうか。
筆者自身、このように「自己肯定感」と向き合う日々が続いています。だからこそ当事者として言葉にできるわけですが、まだ「自己肯定感が高い人」に出会ったことがありません。
自己肯定感を高めることは、それだけ簡単なことではないということではないでしょうか。反対に自己肯定感を高めることができれば、大きく成長できるのではとも感じています。
筆者と同じように自己肯定感が低いことで、悩んでいることがあるかもしれません。そのような方もこの記事をきっかけに、同じように向き合っている人がいることが感じていただけたら幸いです。
【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。2ヶ所の職場を経験したのち、自分の特性にマッチすると考えてテレワークを主とした仕事に転職している。