障害者雇用で就職したいけれど、『電話』が不安…
多くのケースで「電話応対」の可能性がある
仕事には頻度は様々ですが、少なからず他者とのコミュニケーションが関わってきます。コミュニケーションの相手が同じフロアにいない場合、「電話」を用いて連絡を取る機会もあるでしょう。
障害特性などから、電話応対に不安を感じやすい
障害者雇用などで就職したいと考えている方の中に、この『電話応対』について不安に感じていることはありませんか。感じやすい不安として
・いつ、誰から連絡が来るか分からないのが怖い
・耳から聞いた情報だけで理解することが難しい
・電話で会話しながらメモを取るなどの同時進行ができない
・電話そのものに恐怖感がある
これらの不安から『電話応対がない仕事がしたい』と感じている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、『電話応対がない・少ない仕事』にはどんなものがあるのか調べてみました。
電話応対がない・少ない仕事ってどんなものがあるの?
電話応対がない・電話を使用する機会が少ない仕事について、下記の通りまとめました。
一般事務
まず、筆者はハローワークのインターネットページにて、「電話応対なし」のワードを加えて検索してみました。その結果、一般事務が多く表示されました。特徴としては以下の通りです。
・データ入力など。電話応対はないが来客応対は「あり」になっている
・図面や資料の作成がメイン。電話応対なし
・手数料の受け渡しなどのレジ業務
・伝票の電子化
・「原則」電話応対なし
これらすべて、別々の求人です。最後の「原則電話応対なし」のように、電話自体の使用がないかどうかわからない場合もあります。「電話応対」についての解釈の違いで、顧客など外部とのやり取りはないが、内部でのやり取りには使うケースもある…などの場合も考えられます。応募する際には、『仕事で電話を使用するのかどうか』『メールなどのやり取りは可能かどうか』確認した方が良いかもしれません。
経理事務
ハローワークとは別の求人サイトで調べてみた結果、経理業務にも電話応対がないものがありました。以下が主な仕事内容です。
・専用システムに振り込み情報などを入力、データの整理
・帳票の整理
・社内チャット
さらに職場定着後増える可能性のある業務として
・仕訳入力
・帳簿、証憑(しょうひょう)管理
・請求・支払業務
・月次・年次決算
これらの紹介に加えて『電話応対はない』とされていました。確かに経理に関する専門的な知識は必要ですが、「社内チャット」など電話以外の連絡方法を明記している求人もあるのです。
データ入力業務
『データ入力業務』と業種指定されている仕事の場合、電話応対がない可能性があります。役割としてデータの打ち込みのみに集中できるものが多く、電話を気にせず仕事に打ち込める可能性もあるでしょう。
データ入力業務について詳細はこちら『【障害者雇用】データ入力業務とは?就職に必要なスキルや準備を紹介』の記事を参考にしてみてください。
軽作業
電話応対がない仕事の中には、「軽作業」も多くありました。仕事の内容として一例を紹介します。
(メール室の勤務)
・全国の拠点へ社内便の手配・宅配便の手配
・郵便物の仕分け作業
・伝票の集計、備品補充 など
主に企業内で送るもの、送られたものへの管理がメインの仕事になります。この場合も、応募前に『部内でのやり取りで電話は使用するか』『トラブルなどの際に電話応対する可能性はあるか』などの確認を取っておくと安心です。
家事代行
顧客の「一般的な家事」を代行して行う仕事が、家事代行です。基本は家の中の掃除など家事がメインとなりますので、電話応対・業務内での電話使用をする機会は少ないでしょう。この場合は家事代行のサービス会社に確認し、どのような連絡手段を取っているのかを確認しておくと良いかもしれません。
また、家事代行に関して詳しくはこちらの記事『家事代行サービスとは。仕事内容やハウスクリーニングなどとの違いは』の記事を参考にしてみてください。
テレワーク
テレワーク(在宅勤務)は、オフィスではなく自宅などで業務を進めるスタイルです。テレワークはメールやチャットなどの情報通信ツールを使用する機会が多くあります。そのため、オフィスワークの職場で見られる「メールの使い方を知らないから、電話を使う」というケースもないといってよいでしょう。
また、テレワークは「何の仕事をするのか」「誰とやり取りをするのか」が明確になりやすいことから、安心しやすいというメリットもあります。
こちらの記事で、実際に筆者がテレワークの仕事をしている時の生活リズムについて紹介していますので、参考にしていただけますと幸いです。
Saladは、あなたの特性に合う仕事探しのサポートをします
今回は電話応対がない、少ない仕事について調べたことを紹介しました。しかし、障害を持つ方にとって『電話応対がない』項目がクリアになっただけでは、就職の不安は解消されない…このようなこともあるかもしれません。
そのようなときは、ぜひこのサイト『Salad』にご相談ください。Saladでは、
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
「電話応対がない仕事がしたい」こう話すと、『やる気がない』『努力で何とかしなさい』『そんなことを言っているから就職できない』など言われてしまうことがあるかもしれません。しかし本来、自分に合った働き方を見つけるために「できない部分を知り、そうでない働き方を探す」という方法は大切です。
ですから苦手なことをする必要がなく、かつ得意なことをどう活かしていけるかという考え方を意識して、仕事探しに取組んでみてはいかがでしょうか。
【筆者紹介】
Salad編集部員。1980年生まれの男性。ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。過去の職場で電話の「聴覚からの情報しかない」ことが理由で、解釈を間違えたり混乱したりすることがあった。一年間の就労移行支援事業所でのトレーニングの結果、テレワークの業務のある現在の仕事に就職した。