どれくらいでカフェイン摂りすぎなのか? カフェインを摂りすぎると具体的にどうなるのか?

カフェインの摂りすぎがよくないのは知っているけど、詳しくはわからない
仕事中に眠気を覚ますためのコーヒーやエナジードリンクが欠かせないものとなっている人も少なくありません。
しかし、これらの飲み物に含まれるカフェインの摂りすぎは、思わぬ健康被害をもたらす可能性があります。
たとえば頭痛になったり、さらに頭痛薬が効きにくくなるケースもあります(この後、本文中で詳しく説明します)。
カフェインの摂りすぎが体によくない事はご存知かと思いますが、具体的にどれくらいの量でカフェインの摂りすぎになるのか、摂りすぎると具体的にどのような症状が出るのか、ご存知でしょうか?
また、カフェインの摂りすぎが良くないと知っていても、仕事中の眠気が強すぎてエナジードリンクやコーヒーを飲まないと起きて仕事をすることができないからやめられない…という人もいるでしょう。
この記事ではカフェイン依存について、症状や原因、そして具体的な対策について解説していきます。
カフェイン依存に悩んでいるあなたもそうでない方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
カフェイン依存ってなに?

カフェイン依存とは?
カフェイン依存とは、カフェインを摂取しないとイライラしたり、頭痛がしたり、集中力が低下したりする状態のことです。
カフェインを摂取すると一時的に気分がよくなったり集中力が向上したりしますが、過剰摂取はかえって不眠や不安、依存を引き起こす可能性があります。
カフェイン依存チェック
毎日コーヒーやエナジードリンクなどカフェインを多く含む飲料を飲んでいる人はカフェイン依存かもしれません。
以下の項目に当てはまるものがいくつありますか?
Q2. コーヒーやエナジードリンクを飲まないと集中できない
Q3. コーヒーやエナジードリンクを飲まないと頭痛がする
Q4. コーヒーやエナジードリンクを飲まないと落ち着かない
Q5. コーヒーやエナジードリンクを減らそうとしてもなかなかやめられない
Q6. コーヒーやエナジードリンクを飲む量が増えている
Q7. カフェインを含む薬(眠気防止薬・解熱鎮痛薬・風邪薬・ドリンク剤)の服用回数を減らそうとしてもできない
3つ以上当てはまる場合は、カフェイン依存の可能性があります。
参考:カフェイン錠剤など市販の眠気防止薬をお求めのお客さまへの対応【薬剤師に学ぶ医薬品知識】|登録販売者求人のチアジョブ登販
カフェイン依存の原因
カフェイン依存の原因はまだ完全に解明されていませんが、脳の神経伝達物質であるドーパミンが深く関わっていると考えられています。
カフェインは脳内のドーパミン分泌を促進し、快感や覚醒作用をもたらします。
これが繰り返されることで依存が形成されてしまうのです。
カフェイン依存の症状
カフェイン依存の症状は人によって様々ですが、一般的な症状としては以下のようなものがあげられます。
不眠: カフェインには覚醒作用があるため、寝る前に摂取すると眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めてしまうことがあります。
頭痛: カフェインの摂取を急に止めると頭痛や吐き気、だるさなどの離脱症状が現れることがあります。
不安感: カフェインは自律神経を興奮させ、不安や緊張を高めることがあります。
イライラ感: カフェインを摂取することで、イライラしやすくなったり落ち着きがなくなったりすることがあります。
集中力の低下: 過剰なカフェイン摂取は、かえって集中力を低下させることがあります。
心悸亢進: 心臓がドキドキしたり、脈が速くなることがあります。
カフェイン依存の危険性
カフェイン依存は、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
不安障害: 不安感、パニック発作
心血管系疾患: 高血圧、不整脈
消化器症状: 胃痛、吐き気
骨粗鬆症: カルシウムの吸収を妨げ、骨を弱くする可能性がある

カフェイン依存で頭痛薬が効きにくくなる?
なぜカフェインを含む頭痛薬が効きにくくなるのか?
カフェインを含む頭痛薬は血管を収縮させることで痛みを和らげる効果があります。
しかしカフェインに依存している状態では体がカフェインに慣れきってしまい、同じ量のカフェインでは効果が薄れてしまうことがあります。
カフェインと頭痛の関係 頭痛薬過剰摂取のスパイラルに陥る危険性も…
常にカフェインを摂取していると、体がカフェインに慣れてしまい、同じ量では効果を感じにくくなる状態を「耐性」といいます。
カフェインを含む頭痛薬を服用しても頭痛が治まらないため頭痛薬を飲み過ぎてしまい、薬物乱用頭痛を引き起こす可能性もあります。
また、カフェインを急に止めると、頭痛や倦怠感などの離脱症状が現れることがあります。
カフェイン依存による頭痛薬の効果の低下を防ぐためには?
いきなりではなく徐々に減らすことで、離脱症状が起きにくくなるというメリットもあります。
2. 頭痛薬の種類を見直す: カフェインを含まない頭痛薬を試してみるのも一つの方法です。
どれを飲んでよいかわからない場合は、配合剤(複数の薬効成分を組み合わせた薬)を避け、単味製剤(1つの有効成分のみを含む医薬品の製剤)を選ぶと副作用が少ないというメリットがあります。
参考:市販の解熱鎮痛薬の選び方|厚生労働省
参考:解熱鎮痛剤とのつきあい方 – 日本薬剤師会(PDF版)
3. 生活習慣の見直し: 生活習慣を改めるのは基本ですが、仕事との兼ね合いを考えると難しいことも多いと思います。
ただ、カフェイン依存や頭痛などの症状に長く悩み苦しむ状態から抜け出すためには、少しの間の我慢と思ってがんばってみる価値はあるでしょう。
睡眠不足やストレスは、頭痛の原因となるため、規則正しい生活を送るように心がけましょう。
4. 頭痛外来・脳神経外科の受診: 頭痛が頻繁に起こる(月10日以上ある)場合は専門医に相談することをおすすめします。
また、頭痛になりやすい人が長期間にわたり頭痛薬を月10日以上服用している場合、薬物乱用頭痛になっている可能性もあるので、頭痛外来・脳神経外科を受診しましょう。
症状が軽い場合やすぐに頭痛外来・脳神経外科の受診するのが難しい場合は、まずはかかりつけの内科で相談しましょう。
参考:薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)|頭痛のタイプを知ろう|頭痛オンライン – 沢井製薬
参考:頭痛も歴とした疾患です~たびたびの頭痛は我慢せずに病院受診を~神経内科部長 飯ヶ谷 美峰|北里大学北里研究所病院(東京都港区)
カフェイン依存は頭痛薬の効果を低下させるだけでなく、健康にも様々な悪影響を及ぼします。
まずは生活習慣の見直しを行い、自力で薬物乱用頭痛から抜け出すのが難しい場合は、専門医を受診して治療を行うことも検討しましょう。

カフェイン依存から抜け出すには?
毎日コーヒーやエナジードリンクを常飲している場合、減らそうとしても飲みたくなってしまったり、頭痛や眠気が出て飲まずにはいられなくなってしまう場合があります。
重度のカフェイン中毒になると、カフェインの摂取をやめたときに離脱症状として頭痛、吐き気、倦怠感、眠気などが現れ、3日から1週間ほど続くことがあります。
この期間を乗り越えれば、症状は徐々に改善に向かいます。
つまり3日から1週間ほどの期間を耐えきれば、カフェイン依存を脱し、カフェイン依存による頭痛などの症状が徐々に改善し、以降は適度な摂取を心がければよくなります。
つらい離脱症状をやりすごし、カフェイン依存から抜け出すためのヒントをご紹介します。
カフェインフリーの飲み物を用意する: コーヒーや紅茶の代わりに飲めるように、ノンカフェインのハーブティーや炭酸水、水などを用意しておきましょう。
エナジードリンクや加糖のコーヒー飲料には、カフェイン以外に糖分・人工甘味料などの添加物の過剰摂取により健康に悪影響を及ぼすおそれがあるので、糖分や添加物も控えるように心がけましょう。
規則正しい生活を送る: 睡眠時間をしっかりと確保し、規則正しい生活を送ることで、カフェインへの依存を軽減できます。
リラクゼーション: ヨガや瞑想など、リラックスできる方法を取り入れましょう。
専門家のサポート: 自分の力だけで依存状態を抜け出すのは困難な場合があります。必要であれば、医師やカウンセラーに相談しましょう。
参考:テーマ:カフェイン中毒(依存)について|新潟薬科大学(PDF版)
参考:Q57 発達障害とアルコール・カフェインなどの関係について教えてください (精神医学 65巻5号) | 医書.jp
参考:ノンカフェインの代用コーヒー いちばんおいしいのはどれ? :: デイリーポータルZ
参考:麦茶に牛乳を入れたらまさかの味に! 夏にピッタリなノンカフェイン飲料『麦茶ミルク』を作ってみた!! | ロケットニュース24
参考:【超濃厚】最新のカフェインレスコーヒーを “コーヒーにうるさい男” に飲ませてみた結果 → なぜか怒られた | ロケットニュース24
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まとめ

まずは自分のカフェインの摂取量を知ることから始めよう
カフェインは適量であれば集中力向上や疲労回復に役立つ飲み物ですが、過剰摂取は様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
もしあなたがカフェイン入り飲料を毎日飲んでいて、頭痛などの症状や、自分はカフェイン依存ではないか?という不安を感じたら、まずは自分の毎日のカフェインの摂取量を把握することから始めてみませんか?
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