アンガーマネジメントとはどんなこと?
アンガーマネジメントとは
「アンガーマネジメント」とは、怒り(アンガー、Anger)を管理(マネジメント、Management)する心理療法プログラムをいいます。怒りを否定したものではなく、怒りの感情とうまく向き合うスキルです。
怒りをコントロールできず行動に表してしまうことで、問題やトラブルが起きないよう、アンガーマネジメントが注目されています。
怒りのタイプを知り改善していく
アンガーマネジメントを行うには、まず自分がどのようなことに怒りの感情を持ちやすいか傾向を知るところから始まります。
アンガーマネジメントでは、この怒りのタイプをチェックするテストがあります。自分の性格や行動についての質問に答え、答えた点数を計算して以下のタイプに分類されます。
【アンガーマネジメント:怒りのタイプ】
公明正大タイプ(自分の考え方や信念を持ち、目標に向かって努力するタイプ)
博学多才タイプ(向上心が高く、トライする気持ちが強いポジティブなタイプ)
威風堂々タイプ(自信があり、リーダー的素質を持つタイプ)
天真爛漫タイプ(自分の気持ちを正直に伝えることができ、行動力があるタイプ)
外柔内剛タイプ(表面上は穏やかに見えますが、自分の意思は強く持っているタイプ)
用心堅固タイプ(真面目で、物事を客観的に判断できるタイプ)
この6種類のうちのいずれかのタイプに該当し、長所や怒りやすい場面、対処法などが紹介されています。それぞれのタイプについて詳細はこちらの記事「アンガーマネジメントとは?怒りのタイプを知り問題解決スキル向上!」を参考にしてみてください。
怒りのタイプを知るために、チェックテストを受けた
さて、筆者もASD(自閉症スペクトラム)を持ち、かつHSP傾向が強いです。その影響もあり、過去に職場などでイライラすることもありました。そのイライラを無理やり抑え込もうとしてうつ症状になったこともありました。
そのような事態を予防するため、アンガーマネジメントに興味を持ったのです。そのスタートとして、チェックテストを受けることにしました。
「自分も受けてみたい!」というときは、下記の参照リンクにチェックテストがありますので、ぜひトライしてみてください
チェックテストの流れは?
チェックテストは簡単なアンケートに回答するのみです。先ほど「答えた点数を計算する」とお伝えしましたが、上記の参照リンクでは選択式の質問に答えるのみで自動的に計算されます。賞味5分ほどで終了できました。
テスト結果はどうだった?
結果は、「博学多才タイプ」でした。結果を一部紹介します。
【特徴】
潔癖な完璧主義者。敵・味方やいい・悪いなど、極端な思考になりやすい。
【長所】
常に論理的で合理的、明快な判断ができる。神経が細やかで礼節をわきまえ、完璧である自分を目指せる。厳しい状況でもベストを尽くせる。
【短所】
優柔不断や判断力に欠ける曖昧な態度の人が苦手。中立的な立場に立つことができず、思考がどちらかに偏りやすい。自分と価値観が合わない人にストレスを感じやすい。
【怒り方の癖】
・完璧を目指すあまり、(あれこれ考えすぎて)物事を始められない・終わらせられない
・自分と価値観の合わない人を排除しようとする
・優柔不断な人や好き嫌いをはっきり言えない人が許せない
・寛容性に欠ける
【改善トレーニング】
物事には多様な側面があり、白黒思考で判断できることは少ない。できる限り極端な思考を避け、様々な価値観を踏まえて考えてみることが必要。
「主観」「客観」「事実」の3つの側面を混同しないように切り分けて、書きだしてみるスリーサイドトレーニングはおすすめ。
このような結果が出ました。全文ではないため、詳しく見たい方は実際にテストを受けてみてくださいね。
テスト結果を見てどうだった?
納得てきる、実際に近いと感じた
全体的には納得できるもので、自分に近い結果ではないかと感じました。「白黒思考が強い」「曖昧なことが許せない」のはASDの特性の影響も強く出ているのではと考えています。
関連記事:発達障害を持つ方が「白黒思考」に苦しむのはなぜ?職場での予防法
関連記事:アスペルガー(ASD)は暗黙の了解が苦手…曖昧な表現への対策4つ
特徴や長所に関しては?
ストイックに追求できるところ、すると決めたことは何がなんでも実行したがる傾向がありますので、結果とほぼ合っています。
短所に関しては?
普段はここまで極端な思考になることはありません。しかし、
・ストレスが溜まっている時
・不安が強い時
・苦手な人と直面する時
これらのタイミングではこのような思考になることを自覚しています。自分の思考や判断を混乱させるものを排除して思考を整理しようと考えてしまう傾向は、確かです。
怒り方の癖(傾向)に関しては?
特に物事を始めるときに怒りやすい状態になります。あれが必要ではないか、これは不要ではないかなど実際に始めたときに何も問題がない状態にしようと考えやすいです。これはASDの「見通しが立たないことに不安を感じやすい」という特徴も影響しているかもしれません。
また、優柔不断に関しては具体的には「YesかNoかを即決しない」ことにストレスをためやすいかもしれません。「結果次第でどっちにも逃げられるような答え方はずるい」とストレスになることがあります。
関連記事:【アスペルガー体験談】先の見通しがない不安感の影響や原因、改善法
改善法に関しては?
どうしても「甘えている」と感じる人が許せない傾向があります。ただ、基本的には「個性はたくさんあっていい」という考えのため、普段はそれほど怒りをためることはありません。また、過去には「違う価値観の人を排除しようとする人」に怒りを溜めたほどです。
ただし、感情をあらわにしている「無責任(に感じる)」人を見ると怒りが涌くのはもちろん、具合が悪くなってしまうのです。これに関しては体調面を考慮するため、できるのは「できる限りストレスの原因とは遭遇しない」ことでしょうか。
傾向を知れば、感情をコントロールする負担が減る
今回は、筆者自身が怒りのタイプを知り、アンガーマネジメントの対策のきっかけを知る経緯をお伝えしました。
テストを受けて感じたのは、客観的に「自分とはこういうタイプ」と傾向を知ることで、予防につながりやすいということでした。また、闇雲に自分を抑え込む負担が減りストレスの緩和にもなるでしょう。
イライラした時「白黒思考になっていないか?」「違う考えの人を排除しようとしていないか?」と問いかけるだけでも、行動の現れ方が変わってくるのではないでしょうか。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
漠然と「短気」「怒りっぽい」と言われてもその対処は難しかったかもしれません。しかしこのアンガーマネジメントのように、傾向を知ることで改善をスタートできるチャンスになります。
自分の怒りやストレスに悩んでいたら、ぜひテストにトライしてみてください。
【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の新d難を受けている。HSP傾向も強く他人の感情による影響を受けやすいため、自分の感情のコントロールだけで具合が悪くなるケースがあった。