恋人に発達障害をカミングアウトされた!今後どう向き合えばよいの?

大事なひとの「カミングアウト」に対して

大事なひとの「カミングアウト」に対して

発達障害の認知が進む

様々な関連の法律が制定、改正され、発達障害に対する認知が進んでいます。

メディアでも多く取り上げられ、当事者でなくても発達障害を知る方が増えました。

発達障害のカミングアウトには勇気がいる

しかし、自身の発達障害に対して伝えることに抵抗を感じている方が多いです。伝えたあとのリスクを考え、話すタイミングを逃してしまう方もいます。当事者の方は職場でもプライベートでも、とにかく障害を伝えるタイミングには気を遣います。

どんなに自分を知っている方に対してでも、発達障害のカミングアウトには勇気が要るという方が多いのです。

それでは、あなたが大切な相手からカミングアウトを受けた後、してはいけない反応があります。そちらを紹介したうえで、対応法をご紹介します。

参考:発達障がい者の障がいカミングアウトに関する調査(親・恋人・親友・知人編)|レポート|障がい者総合研究所

カミングアウト後に恋人にしてはいけない反応

カミングアウト後に恋人にしてはいけない反応

突然優しくする・気を遣い過ぎる

「障害者」だということが分かると、「どう接したらよいか」「傷つけてしまうのではないか」という心配はありませんか?

そのような心配から、相手にうまく踏み込むことができず優しくなる方がいます。カミングアウト後相手の方はデリケートな状態になっていることが多いです。そのため微妙な変化でも、気付かれやすくなります。

本当に相手を思って優しくすることもあるでしょう。しかし、障害者だと分かった途端に優しくすることや気を遣い過ぎることは、相手にとって「馬鹿にされる」「距離を置かれる」ことと同じ意味を持ちます。

責任を感じ過ぎてしまう

それまでうまく向き合えていたのに、「障害」と分かると対応を変える方がいます。

世間に認知され始めた影響でもありますが、発達障害はコミュニケーションの障害だということを知っている方が多くなりました。そのためあなたが障害を意識しすぎて「自分がリードしなくてはならない」と責任を感じすぎていませんか?

確かに、発達障害を持つことで仕事や生活に困難はあります。しかし、何もかも背負おうという姿勢を見せてしまうと、相手の方は無力感や劣等感を持ってしまいます。

書籍やインターネットなど、情報に頼ってしまう

カミングアウトを受けて、必要以上に発達障害を調べる方がいます。

発達障害者だと分かった瞬間、調べた特徴に相手を当てはめようとしていませんか?それまでも不仲なら別ですが、良い関係を築けていたのにその事実を忘れてしまう危険性があります。

こうなると相手の方は「自分と向き合ってくれなくなった」「急に冷たくなった」と感じてしまいます。

他の知人・友人・家族に相談する

相手の秘密や相談を無断で他者に話してしまう方がいます。障害のカミングアウトでなくても言えることですが、相手を傷つけてしまう可能性が高いです。特に発達障害を持つ方は、自分のことなのに知らないところで何かをされるのを不快に感じやすいです。

相手は「あなただから」「信頼しているから」伝えています。不安だからと言って、他の方に相談してしまってはその信頼を踏みにじることになってしまいます。

これまでは、あなたがカミングアウトを受けたとき「してはいけないこと」をご紹介してきました。さて、その反対にカミングアウトを受けたあと、どのように対応すればよいのでしょうか。

参考:「交際相手がいる人は2割」:障がい者の恋愛意識調査|livedoorニュース

恋人に発達障害をカミングアウトされたら心掛けること

恋人に発達障害をカミングアウトされたら心掛けること

まずはカミングアウトしたことを受け入れる

まずはカミングアウトをしてくれたことを受け止めてあげましょう。

当然ですが発達障害は、相手に話したことで症状や特性が現れるわけではありません。他の方の性格と同じように、関係が深まるにつれて理解していきます。その中に障害に対する困難も出てきますが、反対に障害特性を持っていたことであなたが救われることも必ずあります。

ある程度お互いを知ったうえで聞いたのならば、それ以前に何かしらの「特徴」は見えているのではないでしょうか。その特徴に、名前が付いただけです。

事実カミングアウトを受けた後、お互いの関係が何も変わらないという方がほとんど、という調査もあります。

反応や話し方を変えない

発達障害だと分かったとしても、デリケートに対応することはありません。それまで通りのあなたで問題はありません。

相手も、カミングアウト後もあなたが何も変わらないことを望んでいます。

障害の特徴は、相手から聞く

発達障害の特徴は、人それぞれです。書籍などに紹介された特徴は基本的なものです。

ほとんどの障害を持つ方は、該当する特徴もあれば、そうでない特徴を持っています。そのため、相手の障害についていちばん知っているのは、「相手」なのです。

書籍などで調べたことは、相手の方が困っていて当事者本人も原因や状況を理解できない場合、補助的情報として意識するようにしましょう。

医療機関からのアドバイスを共有する

発達障害の特性上、あなたを困らせてしまうこともあるかもしれません。そのため当事者である相手以外に聞きたいことも出てくるのではないでしょうか。

障害に対する相談は、相手が通院している医療機関に相談するのがいちばんです。しかし血縁者でない場合、診察に同行できないケースがほとんどです。ですから、相談内容を相手に確認してみましょう。

医療機関からのアドバイスを共有することで、当事者では解決できない問題改善の糸口が見つかるかもしれません。

医療機関からの情報共有が難しい場合は、恋人に相談先として、Salad編集部を勧めてあげてください。Saladでは、障害を持つ方が自立をしていくためのお手伝いをしております。

参考:NHK バリバラ|ジャンルトークアーカイブ|恋愛・性

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

あなたがよく知る、信頼している方が発達障害だった。そう分かったことで縁を切りたくなる事態は、ほとんどないのではないでしょうか。実際に、カミングアウト後に関係が悪化したケースは1割程度という調査もあります。

しかしそれでも当事者の方にとって、「障害」という言葉が重くのしかかっているのです。そのためカミングアウトは不安や恐怖を伴います。

大切な相手からカミングアウトを受けたら、そんな不安や恐怖を乗り越えて話したことを、受け止めてあげてください。

【筆者紹介】
30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。昨年結婚。妻には、知り合ってすぐに自身の障害を伝えている。障害のカミングアウトに関しては自分より上の立場(上司・先輩など)の人にはカミングアウトしやすいが、対等の立場か目下の人(後輩や部下など)には言いづらい印象がある。

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