ブラッシュアップの意味とはどんなこと?
ブラッシュアップとは
「ブラッシュアップ」とは、英語で「Brush up」「Brushup」という『磨き上げること』を指す言葉です。最近ビジネスの場において良く使われている用語です。筆者も就労移行支援に通っていた時に「後は履歴書作成のブラッシュアップを…」など、職場以外の場でも耳にしました。さらに細かく見ていくと、ブラッシュアップの持つ意味は下記が挙げられます。
【ブラッシュアップの持つ意味】
・洗練
(人柄や趣味・教養などを高めること)
・練磨・琢磨
(学問や技術など、スキルを磨くこと)
・向上
(より良い、高い方向に向かうこと。そのために努力をすること)
・改良・改善
(不足しているところ、課題点を改めて良くすること)
この例にある通り掃除など『物理的に磨く意味』ではなく、『既にある能力や出来栄えなどをさらに磨き上げていく』意味で使用されています。0からの成長について使うことはなく、これまで積み上げてきたものをさらに成長させる意味で使われる言葉です。
ブラッシュアップの主な使用例
良く使われているのは「語学」や「芸術的センス」などです。主な使われ方として、いくつか例を挙げて紹介していきましょう。
○語学
・英語の読解力はあるが、さらに留学をしてスムーズに話せるようにしよう
・実際に現地の方に聞いて、聞き取りづらい発音を確認してもらおう
○絵画
完成した作品であるが、もう一度加える点を考えてみよう
このように自分自身で磨くもののみでなく、他者から受けた影響によって磨かれるものも「ブラッシュアップ」に含まれます。これは上記のほかに、オフィスワークでも使われるケースがあるのです。
では、具体的にビジネスの場=職場でどのように「ブラッシュアップ」が使われるか。職場で言われて「?」とならないよう、オフィスワークで使われるブラッシュアップについてさらに掘り下げてみましょう。
【スキルアップで使用】職場で使われるブラッシュアップ
使用する場面
オフィスワークで使われるブラッシュアップは、主に
・企画や立案
・書類作成
・知識や技術などのスキル
これらのケースで使われます。企画立案で言えば、『概ね大枠が決まってきた。ブラッシュアップして、さらに細かい部分を詰めていこう』などが使用例です。書類に関してもほぼ同様で、「完成度を高める」意味で使われることが多いでしょう。
また、特に新人教育などの際、知識や技術をより高度なものにしようというときにも使用します。そのため障害者雇用などで就職後、先輩から『昨日覚えた仕事を復習して、ブラッシュアップしてみよう』など言われることがあるかもしれません。そういった意味では「スキルアップ」なども同じ意味で使われるケースが多いでしょう。
ブラッシュアップの意味で注意すること
本来の英語では通じない可能性がある
ブラッシュアップは、日本では「磨き上げる」という意味に応用して使っています。しかし、本来の英語は「ブラシをかける」「身なりを整える」など、主に『衰えたものを取り戻す』意味です。
そのため職場でもし英語圏の方と対話する機会があった際には、使用を控えた方が良いでしょう。
自分のレベル・スキルを把握したうえで使用する
冒頭で紹介したように、ブラッシュアップは「0から成長する」ことに関しては使いません。もしこれを知らずに使用していたら、どうなると思いますか?
…そうです。相手に失礼にあたる態度や、謙虚さがない態度を取ってしまう可能性があるのです。客観的には全くできていないのに、「担当の仕事をさらにブラッシュアップさせようと思います」など話したら、『まだ最初の段階にも辿り着いていない』と上司や先輩に不満を感じさせてしまうかもしれません。
ですから周囲から一定の評価をもらえてから、「問題ない」と言われるようになってからもなお高めたい…そのようなときにブラッシュアップを使うよう心掛けていくと良いでしょう。
言い訳やごまかしに使うときには注意する
未完成のものや作業途中の際に状況を聞かれたとき、『現在途中です。ブラッシュアップして、完成したものを提出致します。』このように、未完成のものに対して今後の方向を伝えるのに、ブラッシュアップが使われるケースもあります。
しかし、この場面での使い方には注意が必要です。例えば、上司などから課題点や問題点を指摘されたとき、「その点に関しては今後ブラッシュアップしていく予定です」と話したらどうでしょうか。状況により、仕事に対しての姿勢を問われてしまうかもしれません。
ですからもし上司から指摘をされたときは、まずは言葉を受け止めましょう。ブラッシュアップはそののちに伝えることで、相手にも真剣さが伝わりやすくなります。このように「言い訳」や「ごまかし」でなく、あくまでも『さらに高める』意味で使うよう注意が必要です。
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関連記事:失敗しない就労移行支援事業所の選び方!こんな事業所には注意!
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
言葉は、本来の意味を知らず何気なく使用していることで大きな誤解や不満を招くことがあります。そのようなことで職場の対人関係やコミュニケーションに支障をきたさないよう、ひとつずつ用語の意味を確かめていくと良いかもしれません。
【筆者紹介】
Salad編集部員。1980年生まれの男性。ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。公務員や民間企業の事務職を経験後、就労移行支援の通所を経て現在のテレワークのライター業務に至る。