「副業」と「複業・パラレルワーク」とは?
「副業」とは
『副業』とは、「本業の他に仕事を行う」ことを指します。英語では「Side Job(サイド・ジョブ)」と訳されます。「本業が存在し、その収入の補助として仕事をする」スタイルです。
アルバイトやブログの広告収入などを副業としている方は多いです。副業は、雇用形態や収入形態を問わないことも特徴の一つです。
「複業」、「パラレルワーク」とは
対して同じ読みである『複業』はどうでしょうか。複業も、複数の仕事を同時に行うことを言います。英訳は「Multiple Job(マルチプル・ジョブ)」です。副業のような、どの仕事が軸かといった優先順位はありません。
『パラレルワーク』にあっても、複業と同様、優先順位をつけず複数の仕事を並行して行う意味です。したがって複業とパラレルワークの意味は、ほぼ同じです。
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「副業」と「複業・パラレルワーク」の違いはどんなこと?
それでは、副業と複業・パラレルワークの違いはどのようなことにあるのでしょうか?今後経済的に自立していく、豊かにしていくためにも副業や複業の知識は大切なものになります。
今回は、
〇副業と複業(パラレルワーク)の意味の違い
〇どのような人が副業を、どのような人が複業やパラレルワークを選ぶべきか
についてご紹介します。
副業と複業(パラレルワーク)の違い
仕事の優先順位の有無
【副業・・・本業が最優先】
(例1)会社員としての本業があるうえで、生活費やお小遣いを稼ぐためにアルバイトやクラウドソーシングを行う。
(例2)企業に勤めながら、時間外に別の企業に短時間勤務をする。
【複業、パラレルワーク…本業が存在しない、またはすべてが本業】
(例1)障害者雇用で企業に勤めながら、NPO法人を立ち上げて事業を行う。
(例2)別の事業を2つ同時に行う。
これらのように「一つの仕事を軸と置くか置かないか」、優先順位の有無が大きな違いの一つです。
収入のあり方が違う
副業はあくまでも本業の空き時間に行い、本業の収入をカバーする目的であることが多いです。
対して複業やパラレルワークは、同じ労力を要して仕事をしていきます。そのため、事業の状況次第では収入源が複数あるというケースにもなります。
副業と複業・パラレルワークの意味や位置づけの違いはこのようになります。
さて、どのような人が副業で、どのような人が複業(パラレルワーク)に向いているのでしょうか?
仕事を増やすとき、「副業」を選ぶ方が良いケース
まず、「複業やパラレルワーク」よりも「副業」を選んだ方が安心というケースを紹介します。
必ず、今努めている企業が「副業が禁止でないかどうか」確認してから探すようにしましょう。
収入を増やしたい人で、業種を問わない人
複業やパラレルワークの場合、ほとんどが自分で仕事の段取りを組み立てていかなくてはなりません。したがってどのような事業を行うかを決めておく必要があります。
「何がしたいかとかはないけれど、とりあえず収入を増やしたい」という方は、「副業」が適しているケースが多いです。
今の仕事の時間を変えずに、空き時間を使って収入を増やしたい人
本業の勤務時間などに都合がつかない、今の生活リズムを保ちつつ収入を増やしたい方には、「副業」がおすすめです。
健康状態を見ながら働きたい人
不安障害やその他の精神障害を抱えながらも、生活のために収入を増やしたいという方もいるのではないでしょうか。もちろん医師とも相談し、健康状態を見ながら副業を行うことは言うまでもありません。
このような方には責任が大きい複業よりも「副業」を選ぶことで、具合が悪くなった時に中止しやすいです。
それでは、次は「複業・パラレルワークにトライできる可能性があるケース」をご紹介します。
参考:オンライン副業で月30万円を稼ぐ30代男性 どんな仕事? 1週間の過ごし方は? (1/2) – ITmedia ビジネスオンライン
複業・パラレルワークにトライできるケース
自己管理・健康管理に支障がない
2つの仕事を並行して行うためには、業務バランスを保てる「自己管理」「健康管理」の力が求められます。
反対にこれらの管理ができていて問題がなければ、「複業やパラレルワーク」にトライすることもできます。
どんな仕事(事業)をしたいか、プランが立てている
複業を行うには、「どのような仕事をしたいか」「どのような事業を興したいか」明確なプランが必要になるケースが多いです。
「美術教室を開きたい」「フリーライターになりたい」など、現時点で明確な働き方のプランが必要です。このような目標がある場合は「複業」にトライできる可能性があります。
また、仕事に応じた資格やスキルがある場合はさらに活かすことができます。
時間管理や予定の管理ができる
副業はある程度時間が決まっており、変動することは少ないです。しかし、複業やパラレルワークは事業内容によっては大きく予定が変わるなどのケースもあります。
このようなことにも対応できる「時間管理」「予定を管理」できる場合は、「複業」にトライできるケースがあります。
関連記事:【発達障害】複業・パラレルワークをしたい!実現に必要なこと5つ
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障害者雇用では、提案してみないと求人は出てきにくい
いかがでしたでしょうか。
現在障害者雇用で働いている方もいるのではないでしょうか。しかしながら、経済的に自立する収入を得られるケースは少ないです。
ですから、副業や複業(パラレルワーク)を知り自分の生活に取り込んでいくことで、より豊かな生活に近づく可能性があります。
ただ、この求人(複業、副業)は、企業側に提案してみないと求人としてはなかなか出てきにくいです。企業は、法定雇用率を目的とする雇用が起点となるケースが多く、障害者雇用を戦力とみなす企業はまだ稀です。プロとしての実力が認められることで、チャンスは生まれていきます。
また、副業、副業としては、障害者雇用として企業側が受け入れるには週20時間以上(法定雇用率を満たす目的で求人を出している場合)その会社で働く必要があるため、本業がある方は障害者雇用での複業・副業は、労働時間的に現実的には実現はなかなか難しいです。その場合は短時間での複業・副業として、一般雇用枠と同じだけの実力を身につけていく必要があります。
「自分の夢をかなえたい」、「収入を増やして自立したい」などの目標に向かって、ぜひ検討してみてください。