テレワークはお互いが見えず、業務管理に不安を感じやすい
テレワークのデメリットは、『お互いの姿が見えないこと」にある
テレワークを導入する企業が増え、さまざまなプロジェクトも進んでいます。
その中で多くの企業が問題視しているのが、テレワーク利用者の「業務が見えない」ことです。企業はテレワークを利用者の業務状況が見えず、業務管理に不安を感じています。そのため、テレワークの導入を中止する企業や、導入に踏み出せない企業も出ています。
対策として、遠隔でも利用者の業務管理ができるシステムなどの開発も進んでいます。ただ、現状としてはテレワークは利用者と企業側とで個別にやり取りをしながら、進めていることが多いのではないでしょうか。
【要注意】あなたの業務が企業に見えないと・・・?
まず、テレワークの業務が相手に見えないことで、どんなリスクが起きるのでしょうか。業務が見えないことで、あなたや企業にどんな不具合が生じるでしょうか?
1)成果が伝わりづらい
オフィスワークの場合、最悪一日中黙って仕事に取り組んでいても、勤務状況は見えます。タイムカードなどから、勤務時間の管理もできます。
しかし、テレワークの場合はお互いの姿が見えません。そのため、主体的に発信していかないとどうなるでしょう?あなたが今働いているのかですら、企業は分からなくなってしまいます。
「テレワークなのだから、成果物だけ出せば良いのでは?」と感じる方もいるかも知れません。しかし、成果物だけでは、あなたが「いつ行った成果なのか」が見えません。
指定の勤務時間の行動が見えないことは、企業はもちろん、あなたにも支障をきたしてしまいます。
2)やり取りのタイミングが分かりづらい
あなたの業務が見えないことで、企業も適切な指示やアドバイスが難しくなります。
テレワークは相手が見えないため、その分をあなたの主観で埋めてしまいがちです。そのため成果に関しての、企業が求める成果とずれやすくなります。成果へのすり合わせを行わないと、その「ずれ」は修正できません。
3)見えないことで、誤解や認識のズレが生じやすくなる。
コミュニケーションが減少すると、相手の心情が見えづらくなります。
そのため、「この件についてどう思っているのだろう・・」と想像してしまい、お互いが不安になるリスクを持っています。情報が少なくなるため、誤解やお互いの感覚のずれも起きやすくなります。
4)企業があなたの成果を評価しにくい。
成果物だけでは、あなたがどのように業務に取り組んでいるかが分かりにくいです。
「見えない」「分からない」ということは、あらゆる可能性を考えさせてしまいます。
「もしかしたら、長時間労働しているのかもしれない・・」
「どんな取り組み方をしているか分からないから、アドバイスができない・・。」
という不安を抱えたままでいたとしましょう。あなたとの信頼関係が築けず、企業は評価しにくくなってしまいます。このようなリスクを防ぐため、テレワークの業務の「見える化」が進んでいます。
テレワークの不安を解消する、業務の「見える化」とは
業務の「見える化」とは、あなたが挙げる成果物だけでなく、業務の進捗状況を表やグラフ等にして、お互いが適宜確認できるようにすることです。
【主な「見える化」の例】
◎スケジュール共有ツールなどでその日に進める業務の内容を周知する
◎作成する資料を誰でも閲覧可能な共有ファイルに保存して、作成状況を共有する
など
このような取り組みでもって、テレワークをより効率的に行おうという動きが進められています。
さて、テレワークを利用しているあなたでもできる「見える化」があります。以降「あなたの業務が見えるようになる工夫」をご紹介します。
テレワークであなたができる、業務の「見える化」4つ
1)始業・終業報告をしっかり行う
【あなたが今日、元気に仕事をしていることが見える】
「成果を出しているのだから、元気なのは当然では?」と感じた方はいませんか?残念ながら、成果だけではあなたの健康状態を見ることはできません。
オフィスワークでは、通勤した時の姿などであなたの健康状態をすることができます。テレワークには、その方法がありません。
当たり前のようですが、始業・終業報告を規定通り行うことは大切なことです。「タイムカード」の代わりとして、しっかり行いましょう。
2)企業の方と、報連相の必要項目について相談する。
【あなたの業務管理方法が見える】
企業側の方と、報連相のスタイルについてよく話し合いましょう。
報連相のタイミングや、頻度、内容(必要項目)などを明らかにしておくことで、あなたが困ったときなどに対応しやすくなります。また、成果について企業の方とすり合わせることで、より効率よく業務を進められます。
3)成果物だけでなく、業務の進捗状況も共有する。
【あなたの成果へのプロセスが見える】
成果物だけですと、あなたの「ゴール」しか見えません。断片的な情報だけを送っても、企業の方を不安にさせてしまいます。
例えば、「作業途中のものがどれくらい進んでいるのか」など、業務途中のプロセスも伝えていくようにしましょう。あなたがどういった取り組み方をしているか。成果へのプロセスが見えることで、あなたの成果への「信頼度」も増します。
4)当日だけでなく、中・長期のスケジュールを共有する。
【あなたの仕事の目的が見える】
成果物の報告だけのやり取りのみを行っていたとしましょう。企業の相手に「見える」のはあなたの当日の状況のみ、先ほども触れましたが断片的な情報だけになります。
今後どうしていきたいのか、どんな目的で業務を行おうとしているのか。道筋が見えないことで、相手を不安にさせてしまいます。当日の情報だけでなく、週間・月間などの中長期のスケジュールを作り、企業と共有していきましょう。
あなたの業務の流れや目的を知ることで、企業から適切なアドバイスを受けやすくなります。場合によっては、業務分担が可能になり、他の方に仕事をお願いできるケースも出てきます。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
テレワークは、便利で効率的かつ自由に働ける働き方です。拘束するものが少ないからこそ生まれる不安もあります。感覚として、「自分の状況をリアルタイムに中継できる」くらいに相手に伝える工夫ができれば、お互いがより信頼して仕事を進めることができるのではないでしょうか。