【体験談】就労移行支援での一年間~利用開始から、就職までの流れ

【筆者紹介】
30代男性。成人後に発達障害・ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受ける。就労移行支援には、在宅勤務やデザイン系の仕事スキルを学ぶ目的で利用していた。

自分のビジョンを明確にして、就労移行支援の日々のトレーニングに励もう

就労移行支援事業所とは

「就労移行支援事業所」とは、障害者総合支援法に基づいて運営されている福祉サービスです。就労を希望している障害をお持ちの方に対し、一人ひとりの障害特性の自己理解を深めながら、働くスキル習得や就職活動のサポートが受けられます。

さて、紹介にもありますように、筆者は在宅勤務やデザイン系の仕事につくためにトレーニングを始めました。

今回は、筆者が就労移行支援事業所の利用開始から就職までの一年間、
〇どんなトレーニングをしたか。
〇どんな就職活動をしたか
〇当時の心身の状態

をご紹介します。

【体験談】就労移行支援での一年間~利用開始から、就職までの流れ

今回は、1年間を4分割し、四半期ごとにご紹介します。

【4月~6月】利用開始~3か月目まで

〇主に学んでいたスキル
イラストレーター・・・学習項目を学び、デザイン系の業種を応募するときに必要なポートフォリオを作成しました。
フォトショップ・・・こちらも項目を学び、同様にポートフォリオを作成しました。
この2つのポートフォリオをweb上でも閲覧できるよう、ホームページ作成ツールも学びポートフォリオサイトを作成しました。

Webライティング、エクセル・・・もともと経験や資格がありましたが、復習の意味で訓練をしました。
その他・・・デザイン系の業種につくために、スタッフの方と相談して色彩検定の資格の勉強を行いました。
未経験な業種のため、その分を補う「企業が見て分かりやすい指標」が必要だと感じたからです。

〇就職活動状況
利用開始から3か月間は、筆者にどんな特徴があり何が強みなのかをスタッフと共有することを優先に行っていました。そのため具体的な就職活動は行っていません。また、4月以降は求人の更新も少なかったです。

〇筆者の状況
開始からの疲労蓄積と、6月の気候変化の影響で体調を崩すことがありました。早いうちに休みを取って、翌日には通所できるようにしていました。

【7月~9月】4か月目~6か月目まで

〇主に学んでいたスキル
HTML/CSS・・・在宅勤務・デザイン系の業種のニーズが少ないことから、選択肢を広げるために「Webデザイン」のための訓練も行うことにしました。家庭の事情で応募には至りませんでしたが、自分を紹介するホームページを作成するところまで上達しました。
タイピングスキル・・・事業所の方から勧められ、トレーニングを開始しました。以降、就職するまで継続して行いました。

〇就職活動状況
8月ころから秋に向けて求人が少し増えていました。しかし、自分の強みが見つからず就職に踏み出せませんでした。

〇筆者の状況
感覚過敏であることから、室温に苦しむことや、不快な音を聞くことで体調を崩すことがありました。スタッフの方にアドバイスをもらいながら、健康を保つ工夫を行っていました。

【10月~12月】7か月目~9か月目まで

〇主に学んでいたスキル
PHP・JavaScript・・・求人状況から、「HTMLだけではWebデザインや在宅勤務の仕事に就くのは難しい」と判断し、訓練をしました。こちらは実践まではできませんでしたが、他の方に分かるように、ワードでレジュメを作成しました。
デザインスキルを活かす・・・スタッフの方の案内で、自分のデザインや作品を社会に公開できる場を知りました。すぐに登録し、さらにスキルを高めるきっかけになりました。また、これによって就職活動の焦点を「在宅勤務のみ」に絞っていきました。

〇就職活動状況
このころから、定期的にハローワークの求人情報をチェックするようになりました。情報から今何を学ぶべきかを考えて、訓練をしました。しかし肝心の自分の強みが分からず、スタッフの方によく相談をしていました。また、企業見学や説明会に参加したのも、このころです。

〇筆者の状況
雇用保険の給付が終了したことと、慣れない知識を学ぶことで、焦りや疲労が大きかったです。そのため家では早めに休む、自分でマッサージするなどして疲労をためない工夫をしました。結果安定して通所をすることができました。

【翌年1月~4月】10か月目から就職まで

〇主に学んでいたスキル
WordPress・・・応募したい企業の条件にあったため、就職活動をしながら急ピッチで勉強し、簡易のページを作成しました。

〇就職活動状況
自分の強みを確認できたのは、このころです。
年を越してから、活動は本格的になりました。就職相談のプロの方や事業所のスタッフの方と相談して、応募書類や面接などのチェックをしていただきました。このころは、訓練は控えて求人検索や応募書類の準備をメインに行っていました。

在宅勤務の求人の応募し、1か月間の実習を行いました。事業所内で行ったため、よくスタッフの方が気にかけてくださいました。

〇筆者の状況
このころになると、就職シーズンになります。周囲の方も面接や準備などで、慌ただしくなります。この緊迫した状況が苦手で、筆者は具合が悪くなることがありました。しかしスタッフの方のサポートもあり、ほとんど休むことなく通所できました。

このような苦労もありましたが、周囲のサポートのおかげで、めでたく就職が決まりました。最後に、筆者が通所にあたって心がけたことを紹介します。

【体験談】就労移行支援利用開始から、就職までの流れの中で心掛けたこと

1)事業所のスタッフの方とよく相談する。

筆者は口頭での連絡が苦手なため、主に書面でのやり取りでした。常時体調を伝えることで、問題なく学ぶことができました。

2)利用目的を明確にして、逆算して訓練する。

どんな業種につきたいか。どんな働き方をしたいかを明確にしたうえで利用していました。そのため「今何が必要か」を逆算してトレーニングしていました。上達が早かったのは、この意志のぶれがなかったということがあります。

3)自分で成長を確かめる意識を持つ。

自分の強みを見つけるためには、日々の訓練から成長を確認していくよう心がけました。どんな小さなことでもよいので「昨日より成長できた」と感じるくせをつけました。その積み重ねがいつしか自信に変わっていました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

一年間のなかで辛い時期は多くありましたが、周囲の方のサポートで希望の働き方に辿り着くことができました。この記事がいま、就職活動に迷っている方の参考になりましたら幸いです。