大人の発達障害が分かっても障害者手帳はもらえる?手続きの紹介!

発達障害を持つ方が取得することができる手帳は2種類

障害を持つ方が取得できる手帳の種類

障害を持つ方は、各都道府県の自治体から障害者手帳の交付を受けることができます。

手帳の種類は
○身体障害者手帳
○療育手帳
○精神障害者手帳

の三種類です。

発達障害は、身体・知的・精神障害のあとに組み込まれた「第4の障害」です。歴史が浅いこともあり、現在発達障害を持つ方専用の「発達障害者手帳」という手帳は存在しません。

発達障害を持つ方が取得できる手帳

それでは、発達障害を持つ方が取得できる手帳はどれなのでしょうか。

大人になってから発達障害の診断を受けた方でも、問題なく取得することができます。取得できる手帳は、上記のうちの「療育手帳」「精神障害者手帳」が該当します。

どちらか1種のみとは限らず、両方を同時に所持するケースもあります。

【対象者の詳細】
療育手帳…発達障害を持ちながら、知的障害を併せ持つ方
精神障害者手帳…発達障害を持ち、知的障害が見られない方
となります。

精神障害者手帳には症状の重さから順に「1級、2級、3級」と分かれています。

療育手帳は各市区町村によって呼び方が様々ですが、4段階(最重度、重度、中度、軽度など )に分かれています。

子供の頃に知的障害が見られ、療育手帳を受けていた方が、大人になって知的障害が見られなくなることがあります。この場合、成人後に精神障害者手帳に切り換えるケースもあります。

それでは、手帳を取得するにはどのような手続きが必要なのでしょうか。精神障害者手帳・療育手帳の順にご説明します。

精神障害者手帳の申請手続き流れ

1)医療機関の診察を受ける

まずは医療機関の診察を受けましょう。

数回問診を受けたのみでは、発達障害の判定がでるケースは少ないです。症状があり困難を感じている場合は、通院を続けましょう。

手帳を受けるには一定期間(半年以上)通院し、医師に症状が継続して見られることを確認してもらう必要があります。

2)必要書類を準備する

市区町村の障害を持つ方の担当窓口 (障害福祉課など)に行きましょう。
○申請書
○指定の診断書書式
を受取、主治医に診断書の作成をお願いしましょう。

手帳を申請したいときは、あらかじめ一度医師に相談してみることをおすすめします。

3)住まいを管轄する、市区町村の窓口に申請する

区役所など、住まいを管轄する市区町村の窓口に申請書類一式を提出しましょう。

このときに、
〇顔写真
〇マイナンバーを証明できるもの(マイナンバーカード、通知カード、住民票など)
も必要ですので、併せて用意しておきましょう。

提出した書類は各都道府県の精神保健福祉センターに送られ、手帳交付の判定が行われます。

4)手帳を受け取る

通常であれば、申請時に受けとり予定の日時などが書かれた書類を受け取ります。その書類記載の日程に沿って、受け取りに行く形になります。

ただし、各市区町村によって通知方法が異なるケースがあります。受け取り方法については、申請時に各市区町村の窓口の方に確認してください。

療育手帳も併せて申請する場合

続いて、療育手帳も併せて申請する場合の手続きの流れです。

1)住まいを管轄する市区町村の窓口または都道府県の障害福祉センターに行く

あなたの住まいを管轄する市区町村の窓口(障害福祉課など)、または都道府県の障害福祉センターに行きましょう。ここで申請・判定予約をします。

2)障害福祉センターでIQテスト、問診や面接を受ける

予定日当日に、住まいを管轄する都道府県の障害福祉センターに行きましょう。
○IQテスト
○問診や面接
を行います。時間は2~3時間程度かかります。

3)判定結果の通知が来る。

審査期間は1~2か月ほどかかります。のち、判定結果が通知されます。

4)手帳を受け取る

住まいの市区町村の窓口に行き直接受け取るか、郵送で手帳を受け取ります。

各手帳の申請の手続きは、このようになります。それでは、手帳取得のメリット・デメリットを紹介したのち、手帳取得にあたり、よくある疑問に対しての回答を紹介します。

精神障害者手帳、療育手帳取得のメリット・デメリット

【メリット】
○障害者雇用求人に応募できる。
※手帳を持っていても、一般求人の応募は可能です。
○税金の免除などを受けられる。
○公共施設や交通機関などのサービスを受けられる。
などがあります。

サービス内容は住まいの市区町村によって異なります。お住いの区役所などで、障害を持つ方担当の窓口に相談してみましょう。

【デメリット】
○「障害者」という肩書きに、本人や家族が不安を感じるケースがある。
物理的なデメリットはほとんどありません。

手帳取得にかかわる、よくある疑問への回答

申請すれば、ほとんどのケースで取得できる

【Q.申請したのに、交付が認められないことはありますか?】
過去にはうつ病や統合失調症など、二次障害の診断がないと取得できないケースがありました。しかし、2010年に障害者自立支援法が改正されました。このとき、「精神障害者の中に発達障害者も含まれる」と明記されました。

これにより、発達障害を持つ方でも取得しやすくなりました。発達障害の証明ができれば、取得は可能です。

就職後でも取得できる

【Q.仕事をしていても取得はできますか?】
就職後でも同様の手続きができます。取得したからと言って差別を受けることは法律で禁止されています。安心して申請してください。

参考:障害者雇用促進法の改正の概要(平成25年)

取得したら一定期間ごとに更新手続きを行う

【Q.取得後にすることはありますか?】
〇精神障害者手帳
取得後に2年に一度、更新手続きがあります。申請時と同じく、医師の診断書などの申請書類が必要になります。

更新期限の概ね2~3か月前から手続きが可能です。書類などの関係から、すぐには出ないので医師には早めに相談しましょう。

市区町村によっては、更新期限前に通知してくれる自治体もありますが、通知がないケースもあります。申請漏れのないように、更新期限はよく確認しておきましょう。

〇療育手帳
成人の場合、10年ごとに更新手続きをする可能性があります。この場合も、各市区町村の障害を持つ方担当窓口で行います。なお、再判定が不要とされた場合は、療育手帳の更新の必要はなくなります。

手帳を返還することもできる

【Q.手帳を返したいのですが可能ですか?】
本人が希望している場合、手帳を返還することができます。

もちろん返還すれば、障害者雇用を受けられなくなることや、サービスも受けられません。返還したいときは慎重に考えましょう。

障害者手帳がなくても、就労移行支援を利用できる

【Q.就労移行支援を利用したいのですが、手帳がないとだめですか?】
就労移行支援は手帳がなくても、それに相当する医師の診断があれば利用することができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

精神障害者手帳・療育手帳ともに取得までには時間がかかります。欲しいタイミングですぐにもらえる、ということはありません。必要な場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。