【発達障害体験談】責任感からプレゼンティーズムに…。反省点と対策

ストレスを抱えながらも、無理を続けて仕事をしていた

自分の強みが活かせなくて悩んでいる発達障害を持つ方

2か所目の職場で、「今度こそは」という責任感があった

筆者は最初の職場でうつ病を経験し、およそ4年のリハビリを経て民間企業の事務職に再就職しました。就職活動の苦労の末、やっと就職できた職場でした。だからこそ「今度こそは頑張ろう」という気持ちが人一倍強かったと感じています。

不調を感じていても、無理をすることがあった

仕事への責任感から、多少の不調を感じていても無理をするときもありました。また、最初にうつ病を発症していた時の状況を覚えていたため、「この程度ではうつにならない」と油断していた部分があったかもしれません。

そのような中で仕事を進めていく中で、ミスが続いたり思うように仕事が進められないという経験も数多くありました。

実は今、このような「無理をした状態で働くことでのパフォーマンス低下」が、問題になっています。それが「プレゼンティーズム」です。

プレゼンティーズムは、企業全体の生産性低下につながる

マネジメント不足により生産性の悪い職場

プレゼンティーズムとは

「プレゼンティーズム」とは、「出勤しているものの、健康上の理由により充分なパフォーマンスが出せない状態」です。かつては不調で職場を休んでしまう「アブセンティーズム」が問題視されてきましたが、現在はこの「プレセンティーズム」での生産性低下が問題とされてきています。

参考:「健康経営」の枠組みに基づいた保険者・事業主のコラボヘルスによる健康課題の可視化 厚生労働省

発達障害の影響で、ストレスを抱えるケースがあった

プレゼンティーズムになりやすい健康問題として、アレルギーや喘息など様々な症状を対象です。もっとも健康を損ねるものとして、「ストレス」があります。

筆者もこの2か所目の職場で、そのようなストレスを抱えながらも無理を続けてしまうことがありました。

プレゼンティーズムになっていたこと

疲れがたまり職場で生産性が悪くなってしまっている男性

仕事にのめり込み過ぎて、必要以上に集中してしまう

仕事に対しての責任感はかなり大きかったと感じています。責任を持つことは大切ですが、周りが見えなくなるまで集中してしまうこともありました。

過集中になりやすいことは発達障害の特徴を調べていて知っていました。にもかかわらず、「自分は過集中ではない」と過信してしまうことでミスなどが増えた時期がありました。

自分の悩みをうまく伝えられなかった

入社当初は、上司とメモのやり取りを続けていました。これによって上司とのコミュニケーションをとることができました。

しかし、部署異動などでその上司とのやり取りがなくなってからが大変でした。本来は容量オーバーのはずなのに他の仕事を受けてしまうということも多かったです。周囲の人間関係がうまくいかないときなど、うまく相談するタイミングを作ることができませんでした。

コミュニケーションが苦手なため、人に頼るタイミングがどうしても遅くなることが問題でした。気になることを抱えたまま仕事をすることで、次の日朝起き上がれないという日もありました。

周囲の意思が見えにくい

筆者はASDを持っているため、表情から意図を読み取ることが苦手です。しかし全く分からないわけではなく、「何か変だな」という違和感だけは分かるのです。何を考えているのか、はっきりしないことでずっと悩んでいました。この影響で、仕事への集中力が欠けていました。

さらに相手の心情について自分で考えて答えを探そうとしていたため、余計に分からなくなってしまったのです。

このような問題を対処するために、以下の対策を行いました。

反省点から、不調予防のために取り組んだこと

トレーニングにより安心して過ごすことができている精神障害者

自分の特性を理解し、過集中にならないようコントロールした

まず、「自分は過集中になる人間だ」と自覚するところから始めました。常に意識していることで、予防になるのです。さらには対処をするための「心の準備」にもなりました。

過集中するのは、「自分がどこまでできているのか、達成度が分からない」ことからでした。ですから上司から必要事項を確認し、業務に必要なもの以上に集中することを控えるようにしました。

毎週自分の業務状況を上司に報告した

相談できない理由として、「上司が出勤・在席していない」というケースも多くありました。「誰でもいい」といった時に誰に聞くべきか、決まりがないために迷ってしまったのです。

そのため毎週末や上司が連休で不在のときなどに、自分の勤務状況を一枚の紙にまとめて
伝えるように工夫しました。

定期的に相談することがベストですが、常に相談する環境があるとは限りません。そのため、少なくとも自分のことだけはしっかり伝えておこうと注意したのです。

周囲の感情からのストレスを避けるため、テレワークに転向した

上司の理解や信頼を得ることができ、業務自体は問題なく進められるようになりました。しかし、周囲の負の感情だけは、どうしてもストレスになりました。ひどいときは、他人同士の不仲な雰囲気を見ただけでうつ症状になったほどです。

このような特性をカバーしようと努力をしましたが、その努力もまた負担になったのです。そのようなことから、会社を辞め、ストレスの少ないテレワークへの転向を考えたのです。

環境を見直すことで、問題解決につながることがある

快適に過ごすことができている自由度の高い職場、事業所

最終的にストレスにためやすい原因を見つけ、職場環境を変えることで改善につながりました。職場の社風や他の方との関わりもあるため、職場にできる対処には限界があると感じたからです。結果的にテレワークにつくことで、より自然体に働くことができています。

カスタマイズ就業」と言う言葉を聞いたことがありますか?このように苦手なことに向けてカバーすることに集中するのではなく、より自然体に本来持っている強みを活かす働き方です。

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まとめ

障害を活かし合う希望を持てる社会へ

いかがでしたでしょうか。

「環境を変える」という方法をとったのは、健康的に働けない時期がずっと続くのはもったいないことだと感じたからです。

現在はこのストレスの問題がなくなり、自分らしく働くことができています。もし職場でのストレスに悩むときは、必ず一人で考え込まず上司や支援機関に相談するようにしましょう。

ストレスをためず、健康状態をキープすることも「スキル」です。

【筆者紹介】
Salad編集部員。30代男性。広汎性発達障害、ASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けている。過去に公務員10年、うつ病を経験したのち民間企業で障害者雇用としておよそ4年勤務している。2か所目の職場では「拾ってもらった恩がある」という理由から、強い責任感を持っていた。

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