できないことばかりで、仕事の達成感がない
どんなに頑張っても、『~ができない人』と見られてしまう
発達障害を持ちながら、障害者雇用などで働いている方が増えています。苦手なことと向き合いながら、自分の良さを出そうと頑張っている方が多いのではないでしょうか。
しかし職場の多くで『何でもそつなく、平均的にこなす』ことを良しとする風潮があります。自分の良さを活かしたいと感じていても苦手克服に追われるケースが多いのではないでしょうか。
そのため、どんなに飛びぬけたスキルを持っていても「~ができない人」「~ができないくせに偉そうだ」と思われやすいです。
このような事情から、自分自身を「ダメな人」だと思い込んでいませんか?
発達障害を持たない、『何でもこなす』人がうらやましい
自分にはできないことが多いのに、職場で何でもこなせる人を見て「いいなあ…」「すごいなあ…」と感じたこともあるでしょう。発達障害を持つ方から見れば、「何でもこなす」人は超人のように見えるかもしれません。
このように職場で自分らしさを受け入れてもらえないことで、やりがいや達成感がないケースが出て来るではないでしょうか。
参考:成績優秀なのに仕事ができない“大人の発達障害”に向く仕事、向かない仕事 | うつ、ストレス、不眠 | 健康 | ダイヤモンド・オンライン
発達障害を持つ方が、仕事の達成感を感じにくい理由
ムラのない人材を求められがち
冒頭で触れたように、日本は「凹凸のない平均的にこなすこと」が好まれるケースが多くあります。発達障害を持つ方は得手不得手にムラがあるケースが多いです。そのため、どうしてもできないことに困ってしまいます。そのために、できることだけを活かそうとしても難しいのが現状です。
情報に溢れていて、全部を抱え込んでしまう
今ではインターネットなどメディアで様々な情報が飛び交っています。あれもこれもと受け取っているうちに、「全てできた方がよい」ように感じやすいのです。
発達障害を持つ方の中には、「自分の意思で良いものを決める」ということが苦手だということもあるかもしれません。何か迷ったら調べて「正解」を探し、さらに分からなくなるということはありませんか?
このように不要な情報を見極める、捨てることができず抱え込みやすいです。一度こだわると絶対に離さない、というケースもあるかもしれません。こうして「発達障害の良さ」を見失い、達成感がなくなってしまうおそれがあります。
このような事態を解決するかもしれないヒントに「エッセンシャル思考」という考え方があります。
エッセンシャル思考で、働き方を見直してみよう
エッセンシャル思考とは
『エッセンシャル思考』とは沢山の物事や選択肢の中から、不要なものを捨て本質的なことだけを選ぶ考え方です。人の本質目標を大切にする考え方として注目されています。
これを仕事や生き方の目標に置き換えてみましょう。『あれをやりたい』『これもやらなきゃ』と沢山の情報に混乱してはいませんか?この中から、本当に必要なことだけを選んで生きるのが『エッセンシャル思考』なのです。
やらなきゃと思っていることが、本質的には『不要』な可能性がある
これまでの生活の中で、「○○さんが言っているから」「テレビに言っていたから」などの理由で「必要なこと」として考えていることがあるかもしれません。
しかし、その全てのなかで、本質的には不要なものもあるかも知れないのです。エッセンシャル思考は、本当にそのすべてが「必要なものなのか」自分の生き方の本質から見極めていく考え方なのです。
エッセンシャル思考は、発達障害の強みを活かすカギになる
得意なことを見極めて、集中できる手段となる
エッセンシャル思考は、発達障害を持つ方にとって「活躍できるチャンス」です。
どういうことかというと、
さまざまな『苦手なこと』を排除し、自分が『本当にしたいこと』『得意なこと』だけを見極める
ということにつながるからです。
エッセンシャル思考を身につければ、より強みを活かす働き方ができる道が開けるかもしれないのです。
自分のやりたいことを活かすわけですから、その道の先には達成感が待っているでしょう。では、どうやってこのエッセンシャル思考を身につければよいのでしょうか。
エッセンシャル思考を活かす方法
①周囲の事情や『しなければならない』ことを一旦置いてみる
まず、意識の中にある「しなければならない」ことをいったん置いて考えてみましょう。
「これもできるようにならなきゃいけない」「これもできたほうがいい」と考えていることの中から、「自分のしたいこと」だけを選んでみてください。
周囲の事情を考えず、純粋にあなたが望むことに焦点を当てていくのがコツです。
②できないことへの意識も置いてみる
自分ができないことへの意識も置いておきましょう。多かれ少なかれ、どんな人にもできない部分はあります。職場で「何でもできる」ように見えている人は、たまたま『求められていることに、できないことがない』だけです。
ですから苦手なことやできないことへ意識を向けるのを、いったんストップしてみましょう。
③自分が好きで、苦労なくやっていることを選び出してみる
意識の中にある選択肢の中で、
・自分が義務なくともやりたいこと
・普段から苦労なく継続してやっていること
・強みだと自覚していること
を選んでみましょう。
この時も「誰が言っていたから」などの周囲の事情はできるだけ含めないようにすることが大切です。
好きなことに責任を持てれば、発達障害も『個性』にできる
こうして思考の中の「本当に必要なこと」だけを選んで活きていく考え方が『エッセンシャル思考』なのです。自分の好きなことでも責任を持てるまでになれば、立派な『個性』です。「自分で選ぶ」ということも、責任の一つと言えます。
これは障害特性でも同じです。しっかりと自己理解をし、活かし方や対処に至るまで責任を持てれば「個性」です。そうして個性を自覚することで、強みを活かして働く『達成感』へ近づけるのではないでしょうか。
『カスタマイズ就業』で、達成感を得られる働き方を目指そう
強みを活かして働く「カスタマイズ就業」がある
働き方への考え方の一つに『カスタマイズ就業』があります。これは様々な特徴の中から「強み」となるものを『選び出して』活かしていく働き方です。
「今の環境ではやりがいを感じない…」「今は問題なく仕事ができているけれど、この先が不安…」という方は、一度今の職場環境を見直す機会なのかもしれません。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
中には過去の失敗体験や激しく起こられた記憶などから、「自分はできない人間」と考えているかもしれません。しかしそれは、「できないことだけを選んだうえで判断していること」なのかもしれないのです。
もし今の働き方にやりがいがなかったり、働ける場所がなくて迷っていたりしていたら、
本当にしたいことは何か?
と自分に問いかけることから始めてみましょう。