発達障害を持つ方の会話のコツ4つ~話が通じないときは要確認!

発達障害を持つ方は、職場で話が通じないことに悩みやすい。

孤立してしまい、落ち込む男性社員

発達障害を持つ方は、コミュニケーションのズレに悩む

発達障害を持つ方の就職件数が増えています。しかし環境が合わず、すぐに辞めてしまう方が多いです。その原因のひとつに「コミュニケーション」があります。このコミュニケーションがうまくいかず、苦しんだ末に体調を崩して辞めていく方が多いのです。仕事での会話、普段の日常会話の場面で『会話が通じない』と思うことはありませんか。または相手の言っていることを違った解釈で受け取っていて、後々問題になってしまった…など、コミュニケーション一つでも様々な問題が発生しますから、辛いですよね。

参考:障害者職業総合センター研究部門 障害者の就業状況等に関する調査研究(平成29年)
参考:障害者職業総合センター研究部門 発達障害者の職業生活への満足度と職場の実態に関する調査研究(平成27年)

今回はこのようなケースを改善するために、発達障害を持つ方の
○話が通じないケース
○話が通じないことでの影響
○発達障害を持つ方の会話のコツ

をご紹介します。

発達障害を持つ方の、話が通じないケース

上司の意向を理解できない男性

一方的に話してしまう

相手が話したいのに、お構いなしで一方的に話してしまいます。

原因として考えられるのは
○衝動に任せて話してしまう。
○自分で会話の「台本」を用意していて、その通りにしか話せない。(相手の話を聞くと、予定変更になり動揺してしまう)
○話すことに自信がなく、相手の話を受ける余裕がない。

などが挙げられます。

これでは会話が噛み合わず、話は通じません。

要点がない。または要点を整理して話せない

一通り話したあと、「それで、何が言いたいの?」「・・・で?」と言われることはありませんか?

そのような方に多いのは「相手にどうして欲しいのか」「自分がどうしたいのか」という要点(=意思)が抜けていることが多いです。

また、話の構成が散らかっていることや、時系列に沿って話そうとしている場合があります。相手は要点が出るまで、話をかみ砕き続けなければいけません。これは相手にとって、とても負担になることです。

思い込みで話してしまう

相手からよく「いやいや、そういうことじゃなくて」と言われませんか?

この場合、話の根本からずれていることが多いです。要点を確認せず、思い込みで決めつけて話していませんか?

話し方だけにこだわりすぎてしまう

発達障害を持つ方は過去の体験などから、コミュニケーションにコンプレックスを持っていることが多いです。そのコンプレックスを解消しようと「上手に話したい」と考えがちです。

本来は、相手にどうやって伝えるかを一番に考えなくてはなりません。しかし、話が通じにくい方の場合、「いかにうまく話してコンプレックスを解消するか」にこだわりすぎてしまう傾向があります。

結果、遠回しや難解な表現になりやすく、さらに通じなくなります。このような話し方をすると、あなたや周囲にどのような支障が出てくるでしょうか。

参考:職場での困りごと全般:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト

話が通じないことで起きること

周囲に追いつけない感覚に襲われる男性

業務が滞り、相手からの信頼を失う

もちろんですが、業務の流れが滞ってしまいます。相手があなたに聞きたくても「満足な回答が得られない」と感じられ、信頼されなくなってしまいます。

双方にストレスがたまってしまう

相手はもちろん、あなたも意思が通じないことでストレスがたまります。両者とも体調を崩して共倒れになってしまったら、元も子もありません。

あなたが自信をなくしてしまう

話が通じないことによって、さらに自信をなくしてしまいます。そのコンプレックスを何とかしようとして、さらに話が通じなくなることもあります。

このような事態を防ぐには、どのような点に注意して会話をすれば良いのでしょうか。

発達障害を持つ方の会話のコツ

部下と上司の意思が噛み合った社員たち

1)まずは聞かれた質問に答える

話が通じないと感じる人は、聞かれた質問に答えずに話し続ける方が多いです。

まずは相手に聞かれた質問に回答しましょう。 質問への回答が来れば、相手はその後の話の内容もスムーズに受け取れます。

2)最初に結論から話す。

質問に答える点と似ていますが、あなたから発信する場合の方法です。

会話の最初に、まず結論から話しましょう。メールなどの文面に置き換えると、件名になります。最後まで読まないと意味が分からない、メールの文面は疲れませんか?それと同じように、最後まで聞かないと結論がわからない話は、相手を疲れさせてしまいます。

つい、あれこれと説明して伝え漏れをなくそうとしがちですが、逆効果です。「〇〇の件ですが、いま作業が終わりました。」など、結論を先に伝えれば、相手はわかりやすいです。

3)意味が分からないときは、いったん話を止めて確認する

話が通じない方は相手の話の意味が分からなくても、止めることをためらってしまいます。止めたら悪いのではないかと遠慮してしまうからです。しかし、意味を知らないまま聞き流していると、相手も「理解していないな」と感じ取ります。

はじめは罪悪感があるかも知れませんが、分からない時はいちど話を止めて確認をしましょう。話の内容を整理することは、とても大切です。

4)相手を否定しない。

「当たり前だ」と言いたくなる方もいるかも知れません。しかしここを常に念頭に置かず、「話し方そのものにこだわりすぎる」ことが危険なのです。

つい、話が通じないことで、自分の話し下手を何とかしようとしがちです。しかし「相手を否定しない」と常に意識することは相手への敬意にもつながる、大切なことなのです。

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まとめ

豊かな社会へ

いかがでしたでしょうか。

仕事において相手との話が通じないと、コンプレックスになります。そのコンプレックスが、さらに間違った方向に行くという悪循環になりやすいです。

あなたや相手が気持ちよく仕事を続けられるように、会話の方法を見直してみましょう。

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