流行のハンドメイド品販売に挑戦
ハンドメイド品のネット販売のハードルが下がった
少し前まではハンドメイド品を販売したければ、専門のイベントに参加するか、もしくはギャラリーやショップにおいて販売してもらうか、自力でネットショップを作り運営するかが主な方法でしたが、手軽に個人が販売できるハンドメイド品販売サイトやネットショップのサービスが増えています。
今回の記事が特技を生かしたい方がハンドメイド販売に挑戦するヒントになれば幸いです。
始めたきっかけ
ASD当事者のわたしがメルカリに続き、メルカリSHOPSに挑戦しようと思った理由はハンドメイド品をお金にする方法を学びたかったからです。
私はあるボランティア活動を行う団体に所属していて、自分で作ったものを”バザーなどで販売して、活動費用にしてください”と寄付してくださる方が少なくありません。
ただ、常に人手も活動費用も足りないボランティアの団体のメンバーとしては、直接活動に役立てる形にする=換金することができず困るという視点もあります。
そのため特技や経験を生かしていただくためにも、多くの人が自分で販売して収益を寄付する形が広がば良いと考えてきました。
また、就労移行支援事業所などの障害者支援関連の団体がネットショップで利用者の作品を直販しているケースもよく見かけるようになってきて、興味深く思っていました。
メルカリSHOPSに便利な機能が実装された
2021年10月のメルカリSHOPSのサービス開始当初は匿名配送の機能が使えず、スマートフォン版アプリからしか出品や管理などができなかったので使うメリットがあまり感じられませんでした。
2022年6月現在では、お互いの住所を教えずに配送できる匿名配送も利用可能になり、パソコンのブラウザから管理画面を利用することができるようになっているので、この機会に試してみることにしました。
参考:メルカリShops、本格スタート。誰でも出品可能、酒・クール便も対応へ – Impress Watch
参考:【PCでも使える】商品管理や売上管理はweb版メルカリShopsが便利|メルカリSHOPS
メルカリSHOPSのメリット
利用者が多く集客が有利
メルカリの利用者は現在月に2,000万人以上(2022年2月現在)。
大手のネットショップのサービスBはアプリの累計ダウンロード数が800万程度、ハンドメイド品専門のサービスMはアプリの累計ダウンロード数が1,100万程度ですので、それらに比べてとても利用者数が多い点に魅力を感じました。
ハンドメイドが趣味の人は材料の購入や作品を参考にするためにメルカリをチェックしている場合も多いので、完成品が欲しい人以外の目にもとまる可能性があるでしょう。
これは多くの人がハンドメイド品販売を行っている現在、新規参入する初心者にとってもチャンスです。
すでにキャリアのある有名なハンドメイド作家と同じ条件で多くの人に商品を見てもらうことができるのです。
わずらわしい値切りや依頼への対応が必要ない
メルカリSHOPSはメルカリと異なり商品ページへのコメントができないので、フリマアプリに多い値下げ交渉や無理な頼み事をされることもないのは好都合ともいえます。
売れるのなら値下げもOK!という場合はメルカリに出品して、購入希望者と値段交渉などのやりとりをするのもよいでしょう。
商品の数が多いときに便利
パーツを組み立てれば同じものが作れるハンドメイドのアクセサリーなどの場合、同じデザインのものを複数販売したいと思います。
メルカリでは複数の同じ商品を売りたいときも、一回の取引ごとに出品する必要がありますが、メルカリSHOPSでは一つの商品ページで商品の残り個数を設定し、複数の在庫を管理することが可能です。
商品の数が多かったり、複数の同じ商品を売りたかったりするときに便利です。
カラー違いやバリエーション違いの商品の登録にも便利なオプションがあります。
メルカリSHOPSのデメリット
売上金の振り込みは5,000円以上から
売上金の振り込みが月に5,000円以上からなので、売り上げが5,000円に達しないと売上金を指定の口座に振り込んでもらうことができません。
売り上げが5,000円に達しない範囲で試したい、安い商品を少しだけ販売してみたいという人には向いていないでしょう。
メルカリとの使い分け
売り上げが5,000円に達しない場合はメルカリSHOPSではなくメルカリに出品するのもよいでしょう。
ハンドメイド品(オーダー品含む)の出品は禁止されていないので、メルカリのアカウントを持っていれば出品が可能です。
メルカリの利用方法は下記の関連記事でも詳しく紹介しています。
関連記事:体験談 ASD当事者がメルカリに挑戦
メルカリSHOPSでの販売の流れ
申し込みして審査を待つ
アプリのショップのタブをクリックすると、上部に申し込みのバナーが表示されているのでタップしてフォームに必要事項を記入し、出店審査を申し込みましょう。
個人で申し込みする場合でも本人確認書類の提示が求められる場合があるので、必要に応じて書類を用意しておきましょう。
商品の写真画像と紹介文を用意し、登録する
メニューから出品するを選択し、商品の詳細と画像を登録します。
非表示で下書きを保存する場合でも、任意と書かれていない項目と画像は必須です。
必須項目と画像を入力しないと、下書きの保存もできないので注意しましょう。
どんな人・どんな商品の場合にメルカリSHOPSがおすすめか?
メルカリとの違い
メルカリSHOPSはデザインを決めた作品をいくつも作って販売したい場合に向いているでしょう。
パーツを組み立てて雑貨やアクセサリーを作る場合、同じ型紙をもとに作った衣類やバッグなどの布製品などの場合に適しています。色違いで作って売りたい場合にも便利です。
反対に一点もので、一点当たりの価格が低いものの場合はメルカリの方がよいかもしれません。
まとめて配送したい場合は匿名配送が利用できない
メルカリSHOPSで匿名配送の場合は商品をまとめて配送する機能がなく同梱が不可なので、商品をまとめて送って送料分を割引するなどという柔軟な対応はできません(2022年6月現在)。
手間はかかりますがメルカリに出品して「まとめ買い希望の場合、コメントでお知らせください」などと書いておき、希望に応じて商品をまとめて送料を割引した再出品を行うほうが良いかもしれません。
計算が苦手、複雑なことが苦手な人にはおすすめ
材料費は約■円で販売手数料が■%、出品料が■%、売り上げの振込手数料が■円、送料がこのサイズだと■円だから、販売価格は■円に設定しよう!
他社のサービスでは販売手数料が●%と安いから、そちらに出品したほうがいいのかな……?
送料が変わるから、利益を出すには発送の方法を変更しないといけないだろうか……。
……などと悩んで結局実行できないのでは意味がありません。
最初から最安値で最高の利益を上げられなくても良いのではないでしょうか?
まずは自分の商品を好きになって買ってくれる人がいるのかどうか知りたいですよね。
メルカリSHOPSはかんたんで、申し込みから出品、管理までスマホが1台あればできるようこだわっているサービスです。
ユーザー数が非常に多いので、ヘルプページや初心者向けの解説ページが豊富で無料でオンラインの使い方講座などのサポートも充実しています。
ASDやADHDの特性もあり、ミスが多く計算やチェックが極端に苦手な私には、シンプルで簡単なこと、わかりやすいマニュアルがあることが重要でした。
また、匿名配送のサービスを利用すれば宛先をいちいち管理したり、自分で伝票を書いたりしなくても、印刷された伝票を他の伝票と間違えずに貼りさえすれば正しい住所に届けられるので匿名配送サービスの開始も利用の決め手になりました。
さらに出品料は無料なので、出品した商品の写真や商品の説明などを改善して、お客さんにとってより商品を魅力的に見せる工夫を自分で何度でも試行錯誤していくことができます。
参考:メルカリShopsのショップ開設から運営まで丸わかりガイド |メルカリShops
参考:みんなのメルカリ教室|メルカリShops編
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まとめ
ネットショップ、ハンドメイド販売に挑戦するメリット
ショップの開設やハンドメイド品のネット販売について、具体的なイメージを持っていただけたでしょうか。
実際に挑戦してみた私個人の感想は何よりもやってみて良かったということ、また思ったよりかんたんにできて良かったという事です。
商品ページ用の写真撮影や加工などほぼ全ての過程がスマホアプリでできるようになったので、もし難しかったり手間がかかったりするから……と迷っている方がいれば、ぜひ一度試してみていただきたいです。
私の場合、15アイテム出品して一週間でその1/3の5アイテムを販売できたので、初心者にしては好調なスタートではないでしょうか。
まださまざまな点で改善の余地があると感じています。
はじめは大きな収益にはつながらなかったとしても、販売に必要な様々なスキルやビジネス上のコミュニケーションを身に着ける機会にもなりますし、自分の作ったものが人の役に立ち評価されることは自信にもつながる有意義な活動になるのではないでしょうか。
将来、ハンドメイド販売やものづくりと両立できる仕事をしたい方もいると思います。
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