多動性障害は、大人になってから発覚する?二次障害にも注意!

多動性障害・ADHDとは

多動性障害の影響で、時間に間に合わず焦る女性

多動性障害・ADHDは、注意欠陥多動性障害とも呼ばれ、不注意(集中力がない・気が散りやすい)、多動性(じっとしていられない・落ち着きがない)、衝動性 (順番を待てない・考える前に実行してしまう)が大きな3つの要素の、発達障害のひとつです。

参照:ADHD(注意欠如・多動症)とは/国立精神・神経医療研究センター

どんな症状があるの?

ADHDの症状について詳しく知りたい男性

〇不注意〇
集中することが難しく、頭の中で絶えず思考が行き来したりするので、気が散りやすくなります。(ただし、興味のあることなどにはとても深い集中をみえたりすることがあります。)

〇多動性〇
じっとしていることが難しく、動いてはいけないような場面でもそわそわと立ち上がったり、歩き回ったりしてしまいます。またこの多動の症状が脳内(思考)だけで起こっている場合があります。(こちらの症状は女性に多く見られるようです。)

〇衝動性〇

決まった順番を待てなかったり、事前に物事をよく考えられないので、金銭の余裕を考えずに高額の買い物をしてしまったりします。

またこれらの症状は混合で現れることが多く、その混ざり具合によって個々で症状が千差万別と言われています。

このような行動が多い方は、もしかすると多動性障害をもっているかも

以下に思い当る行動はありませんか?!

<日常生活において>
※気持ちとからだが落ち着かず、そわそわとしてしまう。
※整理整頓を完了させることが困難。
※考えるよりも先ず、やってみたい&やってしまう。
※他人の会話に突然入ってしまう。
※なくしものや忘れ物が多い。
※思ったことをすぐ口にしてしまう。
※衝動的に買い物をしてしまう。

<仕事において>
※どんなに気を付けていても、ケアレスミスをしてしまう。
※マルチタスクをこなすのが難しい。
※事務や納期のある仕事など、作業の順序立て&時間管理が苦手。

…などですが、女性ではその性差や育てられ方などからこれらの症状が表面化しにくい事が多く、本人も周囲も気づきにくい事例が多いそうです。

参照:ADHDとは(公益社団法人 日本精神神経学会)

大人になってから気づく人も多い

大人になってからADHDに気づいた男性

このADHDですが、症状が軽かったり幼少時・学生時代や家庭の中にいるうちには気づか(れ)なかったり、寛容な環境だったために表面化しなかった・・というパターンが多いようです。社会へ出て責任が発生したり多様な人々の中で環境が変わって就労に困難を感じたり、対人関係に壁を感じ躓き、ADHDであることに気づく人が多いようです。

誰もフォローしてくれず、行動を厳しく注意されて気づくケース

ADHDの人たちは、一見障害があるように見えず、それゆえ周囲の人もADHDに気づかない事が多いそうです。

その為、特に幼少時やADHDの情報が少ない状態では、失敗や困難が続いても自分の問題&努力不足ととらえ、何もフォローして貰えない場合がほとんどのようです。さらには不注意の症状から失敗したことなどで周囲から厳しく注意や指導を受けて初めて、自分はどこかおかしいのではないか?もしかして何か病気ではないか?と疑いや疑問を抱き、ADHDに気づく。というケースが多いようです。

二次障害に注意!

このような繰り返しの失敗・注意と、それらへの自責の念、周囲との見えない壁によって、ADHDの人たちは激しく落ち込み悩み、うつや心身症・自己評価の低下などの二次障害を発症してしまうことがあります。

まずは、医療機関へ

医療機関でADHDについて診断を受けている男性

そのような場合、また二次障害まで悪化してしまったら(しまう前に)、なるべく早く本人か周囲の人たちが医療機関と繋がることをおすすめします。

発達障害専門の医師を探したり、精神科・心療内科・臨床心理士のカウンセリング等へ繋がることが望ましいでしょう。また自分の症状などを鑑みて、いくつかの専門機関・医療機関や病院を探し出し、なるべく電話等で事前相談をしておくことも、本人とそれらの機関(病院等)のより良いマッチングに向かうはずです。

多動性障害(発達障害)は、実は障害ではなく神経発達のズレ

最新の研究では、ADHDは”障害”なのではなく”神経発達のズレ”が原因であるという見解が出てきています。これまでは”脳内のノルアドレナリン伝達物質の再取込み口(トランスポーター)の働きに問題がある&ドーパミン量が少ない”と言われていましたが、まだ不確定要素の多い情報ではありますが”神経の発達上においてズレがあること”が原因ではないかという見解が出始めています。

これについては今後さらにより詳しく解明されていくのではないでしょうか。引き続きアンテナを張って最新の情報を意識したいですね。

参照:発達障害とは「欠如」ではなく「ずれ」である/東洋経済

就労移行支援事業所や、就労継続支援事業所などの福祉施設へ相談してみるのもアリ

就労移行支援事業所でADHDを持ちつつ過ごす男女

このような事情のADHDの人たち。一般的なルートでの一般就労は困難と感じている方も多いと思います。そのような方々は是非”就労移行支援事業所・就労継続支援事業所”や”福祉施設”を利用してみてはいかがでしょうか。

これらの事業所や施設は、ADHDの人たち(だけに限らず障害や困ったことを抱えた人たち)の特性やこれまでの経緯に理解や知識のある人々が運営に携わっています。社会復帰や就職だけではなく、生活面への助言・社会人としての成長・活躍も後押し(支援)してくれる体制があります。

いきなりの一般就労に不安を感じたり、過去に一般就労で自信を失ってしまった方も、先ずはこれらの事業所や施設に相談してみてはいかがでしょうか。相談を経て入職や入所することにより、サポートを受けながら働いたり、じょじょに自信を取り戻したり、それらの中で働きながら就職に有利なスキルや人脈を身に着ける。といったチャンスにも恵まれやすいでしょう。

ただ就労移行支援事業所・就労継続支援事業所を利用するためには、福祉サービス受給者証(市区町村にて給付)が必要ではあります。

一方福祉施設は、各種の法律に則り社会福祉のためにつくられた施設ですので、職員には介護福祉士はじめ3福祉士のほか、非常勤(一部施設は常勤)の医師や看護師などがいて、特別な手続きなど無くとも相談すれば多角的な助言や支援を受けやすいです。

就職だけでなく、生き方の相談ができる

前述と重複する内容を含みますが、就労移行支援事業所や福祉施設では、就職に向けた相談・サポートなどだけでなく、生き方そのものに関する相談ができます。障害や福祉関係に詳しい人たちが在籍して、医療関係にもパイプがありますから、一人で悩み苦しまず一歩踏み出して、これらの事業所などに相談してみてはいかがでしょうか。

生活していく為には働くことが大事です。が、生活=生きること。ですよね。生きている上での充実度・豊かさは、人生において大前提で最も重要なポイントです。「仕事」は、その充実度や豊かさがあってこそ成り立つものなのではないでしょうか。悩むことや苦しむことを少しでも減らすことで、幸福感や自己肯定感を増やしていくことが大切です。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここ数十年の間で、ADHDをはじめ発達障害があらゆるメディアで注目され始めています。しかし、まだ情報不足や理解不足などで水面下で苦しんでいる、大人の当事者たちが沢山存在しているそうです。そういった方たちの症状が酷くならない内に、また少しでも早く、治療や改善・就職の機会に恵まれることを願わずにはいられません。

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