マインドマップとはなに?
マインドマップとは
「マインドマップ」とは、頭の中で自然に行っている思考プロセスを書き込むなどして反映させる方法です。頭の中で起きていること、これから考えていきたいことなどが「見える化」されるため、思考の整理に役立つ可能性があります。
イギリスの教育者によって考案された
このマインドマップは、1900年代にイギリスの教育者によって考案されました。日本でも2000年代に入ってからマインドマップに関する書籍などが出版されるなど、注目されるようになっています。
マインドマップは、発達障害の思考の整理にも役立つ
マインドマップは思考の流れを視覚情報として表していくことで整理していきます。これは発達障害を持つ方が抱えやすい『思考の整理ができない』『感情の整理ができない』というときの対処としても役立つ可能性があります。
参考:発達障害|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省
参考:自閉症・発達障害あるあるな「認知の歪み」って知ってる? | おたくま経済新聞
そこで今回はこの『マインドマップ』について説明していきましょう。
マインドマップの仕組み
一つの物事に対しての『連想』を整理する
まず、人間は一つの物事に対して様々な連想をします。分かりやすい例で説明しますと、『就職活動』という軸となるワードがあるとしましょう。これに対して『ハローワークに行こうか…求人サイトを見ようか…』など、さまざまな思考(候補)を浮かべるでしょう。さらにその思考を進める形で、『ハローワークでは検索機を見ようか、担当者に相談しようか…』『求人サイトはどこのサイトを見ようか…』と方法や選択しを考えていきますよね。
このまま頭の中で考えているのみですと整理しづらく、混乱しやすいです。上の文章の流れを頭の中で行っているわけですから、前に考えた事もすぐに忘れてしまうリスクもあります。マインドマップは、この思考や連想の流れを書き出していくのです。実際に簡単なマインドマップを書いてみました。
→ ハローワークに行く → 検索機or担当者と相談
就職活動
→ 求人サイトを探してみる → A社 or B社
このように一目で見られるものに変えていくことで思考の整理がしやすくなる、というのがマインドマップなのです。主な活用例として、以下のケースを紹介します。
【マインドマップ活用例】
・仕事のタイムスケジュール
・レポートなどの現行アイディア
・自分の描く目標
・仕事の年間、月間、週間計画
・その日に行うこと、予定など
・読んだ本の内容
このような例以外にも、お互いの情報共有など思考が関わるものに活用できるのがマインドマップです。
マインドマップのメリットは?
記憶力や創造力が高まる
マインドマップを言葉だけでなく、色分けや記号も交えて行うことでイメージや関連性、全体像が分かりやすくなります。そのため、物事を覚える記憶力向上にもつながるのです。
また、右脳と左脳をバランスよく使うため、新たなアイディアを生み出す想像力の向上につながるケースもあります。
効率的に計画や作業を行いやすくなる
マインドマップは仕事の流れで考えていることにも応用できます。ですからマインドマップを活用することで、作業フローを明確にすることにもつながるのです。ですから同じ作業を重複して行ってしまう、手順がバラバラであるために業務の無駄が生じるというリスクを減らす効果があります。
ですから計画を進めていく上でも、作業を進めていく上でも、効率よく進められる効果につながるかもしれないのです。
思考や行動の中で迷うことが少なくなる
発達障害を持つ方の中には、今自分がどんな状況に置かれているかが理解できず、動揺してしまうこともあるのではないでしょうか。マインドマップで思考や計画の流れを明記しておけば、自分が今どの位置にいるのかが分かりやすくなります。
悩んだときや混乱しそうなときにマインドマップを見返すことで、『今ここにいるのなら、この段階まで戻ってみよう』『別のルートについて考えてみよう』など具体的な対処に結びつきやすくなります。これで思考や行動の中で迷うことが少なくなるかもしれません。
コミュニケーションにも活用できる
また、マインドマップは相手と共有することでコミュニケーションにも役立つことがあります。
よく、相手がどんな経緯で言っていることなのかが分からなくて苦労したことはありませんか?頭ごなしに言われているようで腹が立った経験もあるかもしれません。そのようなときにもマインドマップを用いてコミュニケーションを行うことで、『そういう理由で言っているのか』『後にそういう考えがあるから話しているんだ』と理解しやすくなります。
このように相手の思考の背景が分かりやすくなることで、相互理解が深まることにもつながるのです。
マインドマップ作るコツは?
それでは、マインドマップを作っていく際のコツにはどのようなものがあるのでしょうか。
無地の用紙を使う
マインドマップを作るために書き込むノートは、できる限り「無地」のものを使いましょう。今ではノートの種類も様々で、罫線以外にも枠や色などで分けられているノートも多いです。その中でも無地を使うのは、罫線などのルールや縛りを意識せず思うままに書き出す必要があるからです。
そのため自由な思考の妨げになりにくい「無地」のノートを使うことが良いとされています。また横書きに書いた方が見やすく、大きな用紙の方がじっくり深く考えやすいとも考えられているのです。
線の書き方に注意する
マインドマップは、セントラルイメージから放射状に沢山の線が伸びていく形になります。上記の例でいうと、「就職活動」がセントラルイメージです。ここからさまざまな方法を考えていく際に、線で辿っていきますよね。この際に
・線でつながっている項目同士が、関連されたものであるかどうか
・線の書き方が度の思考に繋がっているか、見やすくなっているか
これらを注意した線の書き方を心がけることが大切です。
言葉の書き方
先ほどの「ハローワークに行く」「求人サイトを探してみる」など、マインドマップでは言葉も書いていきます。この言葉の書き方にもポイントがあります。
・項目に関しては、短くシンプルにする
・分からないことに関しては、次の項目としてつなげる
このようなポイントがあります。このようにシンプルにまとめることで、作成スピードが上がる効果があります。
視覚情報(イメージ)を活用する
基本的には言葉を書くものですが、自分で整理できるように色や形を工夫することも効果的です。『重要なものは赤、それ以外は緑』など色で分けるのも良いですし、『重要なものは二重丸』など形で分かりやすいものにしても良いでしょう。
このように視覚情報も活かすことで、より効果的なマインドマップ作成に繋がります。
最後に、構造について見直してみる
最後に、マインドマップができたら全体を見直してみましょう。
・構造が分かりづらいものになっていないか
・反対に、形にこだわり過ぎてうまく思考が出せていないものになっていないか
・それぞれの項目のつながりは分かりやすいか
これらの項目をもう一度見直してみることが大切です。あくまでもマインドマップは、共有するものでない限り『自分の思考を整理するため』にあるものです。後から見て意味が分からないものになっていないかチェックしてみましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
将来の目標のための計画、仕事の流れなど、整理することでスムーズに実行できる可能性が高くなります。そのツールとして、マインドマップを活用してみてはいかがでしょうか。