理由が分からない不安に悩むときがある
精神障害を発症していなくても、常に不安を抱え込みやすい
精神障害のひとつに「不安障害」があります。特定のことに異常に気になる症状やパニックを起こすなど、さまざな症状があります。このような症状になりますと、医療機関の治療が必要になります。
しかし、発達障害を持つ方や精神障害を発症した経験のある方は、常に不安を抱えていることが多いのではないでしょうか。
理由が分からない不安に襲われる
その中で、「理由が分からない」不安を感じることはありませんか?「仕事も順調だし、誰かとトラブルになっているわけでもない。生活に困っているわけでもない。でも、不安・・」と悩むことはありませんか?
今回は、そんなあなたのために、
〇理由が分からないのに不安になる原因
〇理由のない不安にならない方法
をお伝え致します。
参考:不安障害|こころの病気について知る|ストレスとこころ|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省
理由が分からないのに不安になるのは、どうして?
辛いことがあったときのために準備しておきたいから
特に、過去に辛い経験を経てきている方に多く見られます。無意識のうちにまた同じことが起きても動揺したくないために、常に「辛い状況」を考えて準備してしまいます。これが大きくなり、理由の分からない不安に変わるケースがあります。
不安が過剰になると、強迫性障害を発症してしまうことがあります。
関連記事:『パーソナリティ障害』とはどんな症状?種類や特徴、治療方法は?
これまでと状況が変わらないから
日々の生活で変化や刺激を感じないと不安になるケースです。空しさのあまり、ついネガティブな方向に考えがちです。これを埋めるために、危険な刺激を求めてしまうおそれがあります。
また、何も変わりない生活から「先が見えない」ことで不安に感じるケースもあります。
何も問題がないと返って不安になるときがある
意識の中で「良いこと」と「悪いこと」のバランスを取ろうとするケースです。「何も問題がなく良いことが続いているのだから、悪いことが来るのかも知れない」と不安を抱えてしまいます。
不安を抱えていると、心身に支障をきたす
バランスを保とうとして不安を抱えていると、反対に心身に支障をきたします。災害などが起きた時のために備える準備とは異なります。理由なく「不安」を抱えることはマイナスでしかないことを覚えておいてください。
では、どのようにしてこの不安を解消すればよいのでしょうか。
参考:不安・緊張 ~気持ちが落ち着かない・どきどきしてこころ細い~|こんな症状ありませんか?|みんなのメンタルヘルス総合サイト|厚生労働省
理由が分からない不安を解消する認知行動療法
まずは「なぜ」不安になっているのかを考え直してみる
まずは今あなたが「なぜ不安になっているのか」を考え直してみましょう。「そもそもどうして不安になっているのだろう?」と振り返ってみてください。
可能であれば、今あなたが意識していることや問題であることを書きだしてみましょう。あなたが思う不安と実際に起きている課題を見比べることで、不安を解消するきっかけになることがあります。
認知行動療法とは
「認知行動療法」は、個人の日常生活やはたらくうえでの課題に注目し、「認知」(思考法、とらえ方)と「行動」(言動含め)から改善を促す精神療法です。個人それぞれ、生きていく上での考え方や価値観は異なりますが、うつ症状や不安症状を有するが故の「考え方の癖」があります。
例えば、
・じぶんを必要以上に過小評価する
・根拠なく、自分が罵られているように感じる
・将来が不安で、何も希望が持てない
これらのように、過度に悲観的な考えをを持つことが多い方にとっては、クセを徐々に無くし、認知を現実に沿った形で修正改善していく方法の一つである認知行動療法が有効であるといわれています。
関連記事:認知行動療法について、詳細はこちら
今現在問題がなければ、不安の準備は不要
一見準備していると実際に辛いことがあった時に気持ちが楽になるように誤解しがちです。しかしどんなに準備していても、辛いときは同じように動揺します。むしろネガティブな物事に過敏になると、周囲の不安を招くことがあります。これによって不安通りの物事が起きる危険性が高くなってしまいます。
現時点問題がなければ、悩む必要はありません。良く不安になるのであれば「今問題はない。不安にならなくてよいんだ」と言い聞かせるくせをつけましょう。
関連記事:発達障害を持つ方が「白黒思考」に苦しむのはなぜ?職場での予防法
明確な目標を持ち、行動を変えてみる
不安にならない方法として、日々の行動を変えてみましょう。行動は、どんなことでもよいです。「朝15分早く起きる」というような小さなことでもよいですし、もちろん「夢」と呼べるような大きな目標を持つことでも構いません。
明確な目標を持ち、それに向かって進んでいるということを感じられれば、不安になりにくくなります。生活習慣を変えて、見えない先を見えやすくしましょう。
関連記事:発達障害を持つ方が「白黒思考」に苦しむのはなぜ?職場での予防法
幸せを受け入れてもいい
「幸せに慣れてはいけない。いつかきっと悪いことが起きる」そう考えていませんか?この場合、実際に幸せでも不幸を意識しています。不幸の時も不幸を意識しています。結果的に、幸せを感じることがなくなってしまいます。
幸せを受け入れることは、甘えではありません。素直に受け入れることで、さらに幸せを呼び込めるようになります。
体が疲れていると、不安を呼び込みやすい
体が疲れていると、不安やストレスなどのネガティブな感情を受けやすくなります。普段気にも留めないことでも、不満に感じ始めます。不安を抱えないためにも日ごろから十分な休養を取り、心身の健康に努めましょう。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
先の見えないことを想像すると、都合の良い方に意識するという方は少ないのではないでしょうか。慎重さや綿密さは大切な能力です。しかし不安に感じているだけは、怖がっているだけです。
まずはその不安がどこから来ているのか、改めて見直してみましょう。