発達障害のキャラクターの登場するコミック
発達障害の登場人物を描いたコミック
発達障害が広く知られるようになったこともあり、マンガでも発達障害のキャラクターが登場する優れた作品がたくさんあります。
今回の記事ではその一部を紹介します。
子どもや教育に関する要素のあるコミック
病院が舞台で主人公は小児科医⁉
リエゾン ーこどものこころ診療所ー (モーニングコミックス)(講談社)
著者:ヨンチャン, 竹村優作
【あらすじ】
発達障害の小児科医が、発達障害の子供たちとかかわりながら自分の障害への理解も深めていきます。
【おすすめポイント】
主人公が明るく元気で読みやすいです。療育や支援のアプローチも分かりやすく登場します。
自閉症(ASD)の子の成長の物語
光とともに…~自閉症児を抱えて~ 第1巻(秋田書店)
著者:戸部けいこ
【あらすじ】
自閉症の子供の成長を母親目線で描きます。
【おすすめポイント】
学校に関するイベントや困りごとが、誕生から順を追って非常に現実的に描写されています。
理解ある担当の教師が異動になり、理解のない教師に変わってしまう問題、他の保護者や他の生徒との関係など。
ギフテッドの活躍を描いたコミック
日常のことは苦手…だけど天才
王様達のヴァイキング (ビッグコミックス)(小学館)
著者:さだやす, 深見真
【あらすじ】
天才的なハッキングの技術を持っているけれど、コミュニケーション能力や生活能力には欠ける少年が投資家に出会います。
【おすすめポイント】
主人公の日常生活の様々な場面の苦手な感じがオーバーに描かれています。
その反面、得意なことで実力を発揮するところはマンガらしく格好よく描かれているので、読んで励みに感じる人もいると思います。
日常生活やライフハックに関する要素のあるコミック
ギャグマンガ家の受診(診断)前からのルポ
なおりはしないが、ましになる(小学館)
著者:カレー沢薫
【あらすじ】
ギャグマンガ家による、発達障害の診断(専門医の受診)前からのルポ漫画です。
【おすすめポイント】
障害による困りごとをシビアに描きつつも、暗くなったり落ち込んだりせずに楽しく読むことができます。
結婚や恋愛に関する要素のあるコミック
理解して寄り添ってくれる家族がいるから頑張れる
僕の妻は発達障害 : バンチコミックス(新潮社)
著者:ナナトエリ, 亀山聡
【あらすじ】
夫の目線から、社会に適応しようとして苦戦する発達障害の妻を描いています。
【おすすめポイント】
職場での悩み、家庭での悩みなどを他社の目を通して客観的に書かれているので、支援者や家族の方にも参考になりそうです。
当事者側は「家族(支援者)はこんな風に思って応援してくれているのかな?」と心の支えになるでしょう。
孤独を感じても人と関わろうとする葛藤を描く
アスペル・カノジョ (コミックDAYSコミックス)(講談社)
著者:萩本創八, 森田蓮次
【あらすじ】
同人漫画家のところに突然転がり込んできた自称ファンの女性。
彼女は自称アスペルガー症候群で、奇妙な同居生活が始まります。
【おすすめポイント】
家族との関係が良好ではない、友だちや異性との距離感がうまくつかめない、就労や社会生活に困難を感じている…などASDの人に良くある困りごとを持っているヒロインが登場するので、共感できる人も多いのではないでしょうか。
主に女性の恋愛や性に関する要素のあるコミック
体形や食のことを考えるのをやめられない
痩せてる女以外生きてる価値ないと思ってた。 (comicタント)(ぶんか社)
著者:ざくざくろ
【あらすじ】
ADHDと軽度のアスペルガー(現在のASD)と診断された著者の摂食障害や体形・食への思い、異性や家族との関係を切実につづっています。
【おすすめポイント】
摂食障害(拒食症・過食症・過食嘔吐)や無理なダイエット、体形で悩んでいる人におすすめです。
発達障害と摂食障害を両方持っている人にもおすすめです。
番外編 コミック以外の書籍
自分の特性を理解したうえで、どうやって生きていくか?
発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由(KADOKAWA)
著者:栗原類
【あらすじ】
モデル/俳優の栗原 類さんが発達障害でも夢(モデル/俳優)を叶えるためにしてきたことを説明します。
【おすすめポイント】
特にご家族(母親)の徹底した長期的な計画とサポートが社会生活や支援の参考になります。
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まとめ
日々新しい作品が発表されている
今回はなるべく新しい作品を紹介しました。
近年はマンガの発表の媒体が出版社だけでなく、TwitterなどのSNSにも広がっているのでますます多くの作品が世に出てくるのではないでしょうか。
当事者による作品も多く発表されています。
今後も楽しみにウォッチしていきたいですね。
参考:発達障害啓発マンガ 「ヒトはそれを『発達障害』と名づけました」|筑波大学ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター 発達障害学生支援プロジェクト