2018年5月9日、「日本の福祉を考える会」の第二回が開催されました。
代表理事の、齊藤学一さんを中心に、障害を抱える方々の未来を見据え、「親亡き後を想像し創造する」というテーマで、新たな価値を産み出すことを目的とされています。
第二回の開催テーマは、「ロボティクスとテクノロジーが導く、健常者が憧れる障害者の世界へ 」
今回登壇された方々からは、テクノロジーを活かし、新たな医療福祉の可能性を示唆していただきました。
まずは、ケントハウス代表取締役の森下さんの挨拶からスタート。
ケントハウスという社名は、代表理事でいらっしゃる齊藤学一さんのご子息のお名前からつけられたそうです。
齊藤さんのご子息は、全盲で耳も聞こえない障害を持っています。
会のテーマである「親亡き後を想像し創造する」というテーマについて、ご自身の経験をふまえ、実現の意義や提言をいただきました。
テクノロジー×医療福祉、という視点から、
otuA ロボットデザイナー/代表 デジタルハリウッド大学准教授 星野裕之さんの講演へと続きます。
星野さんからは、
テクノロジーが人に属する障害をなくしていく様々な事例を、未来への考察も含め示していただきました。
テクノロジーは、障害を取り除くだけでなく、
仕事のあり方すら、変えていきます。
星野さんの講演を終えて、数分の休憩。
次に、
NPO施無畏 Co-Co Life☆女子部編集部 プロデューサー 遠藤久憲さんの講演へと移ります。
マーケットにおいて、障害を持つことの価値は実はとても大きいということを、
事例含め示していただきました。
例えば、視覚障害者の方にとって、ダイヤル式のポストは使えません。
大手の小売流通会社も、障害者マーケットのリサーチに積極的に取り組んでおられ、
遠藤さんは、そのような企業と連携し、新たな気づきをサービス開発や商品づくりに活かしていらっしゃるそうです。
また、Co-Co Life☆女子部ではタレント事業も行なっています。
→タレント事業部
タレントの一人、松田昌美さんからもお話をいただきました。
松田さんは、
「任される仕事があることがとても幸せ。
ただ、とても大変。仕事の充実感から寝ずに取り組んでしまうことも。
休暇がなかなか取れなくても、会社員時代よりも幸福度が増しています。」
とお話されていました。
その後、会場の方からは、
「2020年に向けて、障害を持つ方の活躍の場はどう感じているか?」
と質問が。
それに対し、松田さんは、
「不安。
免疫があまりないのではと感じている。
意思疎通やコミュニケーション、多様性の理解がまだまだ足りていない。
なかなか伝わらない現状に対し、まだ不安の方が大きい。
まだ一般的に、接触慣れしていない。
社会に伝えたいこととして、
視覚障害、偏見の根がまだ深いということ。
あん摩マッサージ、指圧師になるというイメージがある。
そんなことはない。
自身は会社員経験し、現在はライター兼タレント。
今後は本の出版もしたい!」
このような返答をされていらっしゃいました。
→松田昌美さんのプロフィール
また、会場にはアートの展示も!
最後まで、新しい可能性(価値創出)に満ちた時間でした。
引き続き、月に一度の頻度で開催していくそうです。
今後の「日本の福祉を考える会」に注目してください。
→フェイスブックページもあります